機動戦士ガンダム
2167話
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出してる後援者にとって、いきなり学者が移住をすると言われて、はいそうですかと納得出来る筈もない。
その学者が今まで研究してきた内容やら論文やら、その他諸々色々とした調整をどうにかする必要があるのだ。
そうなれば、幾ら学者がクレイドルに来たいと言っても、すぐに動ける訳がない。
旅行とかが可能であれば、そういう学者も気軽にクレイドルまで来られたかもしれないが……残念ながら、現在ルナ・ジオンで旅行者の類は受け付けていない。
そういう意味では、下手に紐付きではない普通の学者の方がクレイドルを見て回るという点では有利ではある。
その辺は一長一短といったところか。
「異世界の生き物を見られるのは間違いない。ただし、まだこのクレイドルは生態系が確立していない。現在は異世界から様々な動植物を持ってきて、放している最中だ。それらがこのクレイドルに根付くのかどうか……その辺は、今のところはっきりとはしていないな」
「ふむ! じゃが、それは逆に言えば、将来的には見られない生き物を、今だけ見られるかもしれないと、そう思ってもいいのか?」
「まぁ、それは否定しない」
実際、どんな生き物がクレイドルで生き残るのかというのは、それこそ実際にやってみなければ分からないというのも、事実なのだ。
一応マクロス世界の中でもその辺に詳しい人物から色々とアドバイスを貰ってはいるのだが、そのアドバイスはあくまでもマクロス世界での事であって、UC世界でも通用するかどうかは、まだ不明なのだから。
それでも、恐らくは大丈夫だと思ってはいるのだが……確証はない。
「ほう! ほうほうほう! ルナ・ジオンという、色々な意味で怪しい場所じゃったが、来た甲斐はあったというものじゃな。のう、そう思わんか?」
そう俺に尋ねてくる老人だったが……
「いや、それを俺に言われてもな。俺はここで普通に暮らしているし」
本人にその気はないのだろうが、人が住んでいる場所を怪しいとか言うのはどうかと思う。
いやまぁ、学者や研究者ってのはどこか普通の人間とは違う場所があったりする事が多いのは、技術班を見ていれば明らかだったが。
「ほう。ではどこか珍しい動物が住んでいる場所を教えて貰えないかね?」
「あー……そうだな。そう言えばヒュドラが草原に放されたって話を何日か前に聞いたな」
「ヒュドラ? それは、伝承にある蛇のモンスターのような奴かね!」
ヒュドラという言葉に勢いよく尋ねてくる老人だったが、俺はそれに首を横に振る。
「いや、マクロス世界……まぁ、こことは違う異世界だが、その異世界にあるエデンという惑星に存在する動物だ。簡単に言えば……そうだな。豹とか虎とかのネコ科の動物に翼がついている外見だ。で、そんな外見ではあるが比較的大人しい性
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