第32話:肥料作りと農業改革!!(その1:説明編)
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内の人口増加も見込め、また税収の増加も見込めますよ。」
「お前が言っている家畜とは、農家などで飼っている牛や豚や鶏などを指しているのだろうな。確かに冬場は餌が少ないので家畜を沢山飼うのは難しいが、そういったことが改善されるというのだな。」
「はい。食肉としての家畜は、飼料を変えるだけで肉の味や脂肪の付き具合なども変わります。美味しい肉が取れるように品種改良した家畜を『ヴィンドボナ』で宣伝して、皇城や有力貴族の所で使って貰えるようになれば、ブランドとして名前を覚えて貰えます。そうしてブランドによって肉の価値が変われば、生産する農家もより価格の高い質の良いものを作ろうと競争する事になります。
鶏にしても飼料や飼い方で取れる卵の質や量なども変わってきますから、此方も競争を行わせる事が出来るでしょう。それぞれの農家が、より良いものを作っていく為にはこうしてモチベーションを上げることも必要だと思います。
それから、食肉だけでなく、牛や山羊などを使った酪農も普及させたいと思います。」
「酪農とは初めて聞く言葉だが、どんな仕事なのだ?」
「酪農とは、牛や山羊などを牧場で多数飼育し、乳や乳製品を生産する為の畜産をいいますが、私は主に乳牛を使った畜産を考えています。美味しい乳を出す牛を品種改良して生み出し、繁殖させたいと思っています。
乳牛を飼育するには冷涼な高地が向いているので、領内の山の方に牧場を作ります。そして、この牧場の経営は領の直轄とします。これは、飼育する乳牛の数が数百頭と多くなる為、領民の資金力では無理だと思うからです。牧場で数百頭の乳牛を放牧したり畜舎で飼育したりすることが目標となります。
もっとも、乳牛1頭1頭から人の手で乳を搾らなければならないので、沢山の作業員を雇用する必要が有りますから、領民も充分な収入になると思います。牧場は年中無休で、1日2回朝と晩に搾乳を行うのが一般的ですが、それ以上の回数で搾乳する場合は作業員も増やして交代制なども考えないといけないでしょう。
搾った生乳は牛乳缶と呼ばれる40リーブル位入る金属製容器を作って集めます。牛乳缶に集めた生乳は、生乳を冷やすための冷蔵タンクに集めて冷やして一時的に貯蔵し、その後、同じ敷地内に建設する予定の牛乳加工工場へ運んで飲むための牛乳やチーズなどの乳製品に加工します。
乳牛は種付けして、出産後一定期間しか乳が出ないので、たとえ繁殖の必要が無くても、牝に定期的に種付けする必要が有ります。この方法もハルケギニアでは確立されていないので検討が必要です。
乳牛に食べさせる飼料は牧草や飼料用とうもろこし等と穀類を中心とした配合飼料が使われます。牧草は乾燥させた乾草をサイロという乾草用の倉庫のようなものに入れて発酵させて与えます。緑色のままの牧草だけを食べさせ
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