白髪の少女
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浜辺に横たわる1人の少女、白い髪は波に揺られ腰から下は波に浸かる。その少女の目の前には鬱蒼と茂った森。
瞼の裏に強い光を感じ、意識を取り戻した少女はゆっくりと瞼を開き、辺りを見渡した。
「ここは?」
確か……そうか、私……死んだんだ。
ここは地獄? でも地獄にしてはのどかな場所だ。天国というわけでもあるまいし……とりあえず誰か他に人がいないか探そう。
でも、体のいたるところが痛いな。戦ってた時の傷がまだ響いてる感じだ。
「…!!」
「……こで」
どこかから声が聞こえる……とりあえず森の中から様子を見よう。
「この島で少し休憩しましょうか」
「ナミさん! サンジ特製ドリンクはいかが!」
「森があるみたいだな」
「そうだなって……ん?なんか妙に静かだな。ルフィお前だったら冒険しようぜって言いだしそう……もういねーじゃねぇか!!!」
浜辺には美人な女の人とぐるぐる眉毛の金髪の人、緑色の髪の怖い顔の人と鼻の長い人がいる。あと停泊している一隻の帆船、マストには麦わら帽子を被ったドクロが書いてある。
帆船なんていつの時代? あれは海賊船とかいうやつなのだろうか? 怖い顔の人もいるしひとまず離れておこうかな。
一方のその頃、麦わら帽子を被った男は陽気に歌を歌いながら森の中を歩いていた。
「ふ〜ん、ふ〜ん南の〜島〜は〜あったっけ〜?パイナップルプルあったまぽかぽかアホば〜か〜? ん?なんだあいつ、尻尾生えてる!すげーーイカす!!」
麦わら帽子の男は、遠くにいる白い尾を使い木からリンゴを1つ取っている少女を見つけ、目を輝かせ走り出した。
浜辺から離れたはいいけど、お腹空いたな……あれで、いいか。
よし、取れた。どうせ不味いだろうけど、ひとまずこれで飢えを…あれ? どうしてこれで飢えを凌ぎるって思ったんだ? まぁ、いいか。今はこれを食べて……
「おいお前、おれの仲間になれよ!!」
男はバシッと音を立てて少女の背中を叩く。叩いた衝撃で一口サイズの歯型がついたリンゴが、少女の手から落ち地面をボールのように転がった。
「ゴホゴホっ……何?」
人間? いつのまにこんな近くに……さっきの人達の仲間にしてはあんまり怖そうな顔してないし、嫌な感じがしない。
「あ、悪りぃ!! リンゴ食ってるところだったのか、えーっと……よし!! 《 ゴムゴムのガトリング 》」
麦わら帽子の男は腕を伸ばし木にあったリンゴをいくつも取る。その様子を見て少女は目を丸くした。
「えっ?……腕が伸びた?」
「リンゴ悪かったな、ほらこれ代わりにやるよ」
麦わら帽子
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