第11話 次に続く『愚志』を
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人類種だと忘れてないかゴブァッ!?」
「喀血してまで俺を貶したいのかよ!?つーかお前まだ魔法を維持して────って言ってる場合じゃねえ!!ジブリール、治癒術式カモン!!」
「マスターの命とあらば…しかし、これを一時でも称賛したなど、認めたくない事実でございます…」
「え、いつの話だよ?」
困惑するグシに、ジブリールは不思議そうに問い返す。
「あなた様に欺かれた後でございます。もしや、気付いておられなかったので?」
「なんで欺かれたのに気づけたって聞きたいんだよ!?」
「あんな風に叫んで…むしろ、なぜ気づかないと思ったのでしょう」
「あ、でしたね」
ジブリールの正論に、グシはぐうの音も出なかった。そこに、更にジブリールが追撃をかける。
「加えて言えば……あなた様のそれもちゅんちゅん丸でございますよね」
「悪かったな!?だが弱さこそ人類の強さ、無駄なエクスカリバーより技巧を凝らしたちゅんちゅん丸のほうが強いんだよ!!」
ジブリールさえ半眼を向けるその言葉に、だが空が乗っかる。
「今すげえいい事言ったなグシ!さすがだそうだよ男は大きさじゃないんだよ!!」
「オオ同志────さっきはすまんかった。間違っていたのは自分だった」
ちゅんちゅん丸を携えし二人の男は、同じ思いを胸に、桃源郷から目を背けた。
それは女性陣からすれば、あまりに下らない結束だった────。
ところで。
諸君は冒頭で述べた質問を覚えているだろうか。そう、シグを前に浮かんだ質問────あの二つの質問である。
その質問の答えは、グシが示した。その答えとは────これだ。
一芸も極めれば万事に通ずるのか?所詮ゲームに逃げた奴なら、万事に手など出さないだろう?
────通ずる。それを、生まれ変わった『愚志』なら、見せてくれる。
芸は身を助けるのか?結局、ゲームに逃げてすら苦しいのだろう?
────助けない。そんな葛藤を乗り越えるには、『愚思』するしかないから。
そう、実像は答えを見せた。虚像では────否、『至愚』では至れない愚かさを。
正しく開き直った少年は、好敵手たる比翼の鳥と、ゲームに興じる。そこに、生者の光
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