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戦闘携帯への模犯怪盗
NEVER ENDING:二人の怪盗
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何も考えていないような笑顔でこういうのだ。

『だって、こうすればこれからもラディちゃんは私のこと無視しないでいてくれるでしょ? 昔はあたしも子供だったけど今は酷いことをしたってわかるしー、でもだからって許してほしいなんて思わないからさ、意地悪お姉ちゃんのまま、罪滅ぼしができたらいいなーとかそんな感じ!!』

 それ以上、何も聞けなかった自分に彼女はあっさり手を振って去って行ってしまった。今でも、彼女が自分のためにした事についてどう折り合いつければいいのかわからない。それでも。

(それでも私は、ここにいる以上は怪盗乱麻として戦う! 例え世界で一番嫌いな人の助けがあっての今だとしても……これがクルルクと向かい合う為に選んだ、私の本心だから!!)

「さあ、いつまでも守ってばっかりだとあたしも野次馬さんも退屈だよ!怪盗乱麻の力、見せてよ!」

 マズミは砲丸投げの選手のように、ダダリンの遠心力を利用してぐるぐると回転を始める。『アンカーショット』だけではツンデツンデの守りを突破できないと判断してより威力を高めるためだ。
 
「……ええ、それを待ってたわ。レイ、『トリックルーム』!」

 もう、マズミや振り回されて耐えるのは終わり。その決意を込めてラディは叫ぶ。発動された摩訶不思議な空間が、ダダリンを振り回すマズミの動きをスローモーション再生のように不自然に遅くする。

「かーらーだーがーうーごーかーなーいー!おーかーしーいーぞー!?」

 わざとらしく間延びした驚きをする彼女に向けて、ラディは人差し指と親指を立ててピストルの形を作る。

「これが私だけの、全てを断ち切る力……いくよ!レイをこの手に、OVERLAY!!」

 盾になっていたツンデツンデの体がバラバラに分解され、ラディのピストルの形を真似るようにレゴブロックで作ったような拳銃の姿を形づくる。そしてその照準は──ダダリンの錨でもマズミでもなく、それを繋ぐ蔦のような藻。

「『ラスターカノン』!!」

 放たれた弾丸は藻を断ち切り、錨とマズミの繋がりを無くす。それも『トリックルーム』の効果でゆっくりと離れていくが、錨が屋上から飛び出た瞬間一気に早回ししたように吹っ飛んでいき、ハウオリの海へと突っ込んでいった。

「あ、あらららら……」

 そして、ダダリンの重みで回転していたマズミもそれを失ったことで体の制御を失う。いわば遊園地のコーヒーカップから放り出されたようなものだ。ふらふらと回りながら屋上の端へと吸い込まれるように落ちていく。野次馬から悲鳴が上がる──前に、ラディはその手を掴んで止めた。

「……ラディちゃん?」
「……勘違いはしないで。目の前で人が死ぬのを黙って見過ごすのは怪盗のやることじゃないから、それだけ。……自殺ならなお
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