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戦闘携帯への模犯怪盗
STAGE3-3:模犯怪盗の向こう側へ
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「……ラアアアアイ!!」

 降り注ぐ前に、ぎりぎりでライチュウの電撃が放たれ、ツンデツンデの体を覆う。すでに一撃浴びせているから特防が高くない相手ならこれで倒しきれる可能性もあるはず。だが──キューブ状の体のひとかけらたりとも、戦闘不能にはならなかった。
 
「レイが二回目に発動させたのは、素早さじゃなく防御と特防を入れ替える『ワンダールーム』!これで……終わりよ!」
「!!」

 立方体のブロックが、L型のブロックが、凸型が、凹型が。ライアーの周りに降り注ぐ。ライチュウは必死に体をひねって躱すが、降り積もるブロックでどんどん動ける範囲は狭くなっていく。

「『ワールズエンドフォール』!!」

 最後に長い棒のようなブロックがライアーを押しつぶし──降り注いだすべてのブロックが光り輝き、一斉爆発が起きた。攻撃力も高いツンデツンデの岩タイプ一致のZ技を耐えきるのはライチュウには不可能で──ダブルバトルの決着は、疑いの余地なくラディの勝ちで終わった。
    

「勝った……私の力で、あなたに!」
「……」


息を荒げて、動悸を抑えるように自分の服を握りしめるラディ。心臓の鼓動が部屋中に響きそうなほど興奮している。

「……そう、だね。君の……ラディの勝ちだ」

対するクルルクは力が抜けたように、安堵したように笑った。ラディがヒーローであることをやめてしまうとわかった上で。

「聞いてもいいかな。……どこまで読んでたの?」
「どこまで、って?」

肩で息をしておうむ返しをする彼女は普段の、ここ一年くらいでクルルクに見せていた強張りが溶けた昔のような顔をしていた。

「僕の最後の手持ちがライアーになること。テテフがトリックルームを解除すること。『スピードスワップ』でスピードを入れ換えること。……すべて計算してた?僕がトリックルームを使われる前にツンデツンデを倒しきりにくるとは思わなかった?」
「……そんなこと、わかるわけない。『スピードスワップ』なんて技始めてみたのよ?」

やろうと思えば変化技ではなくライチュウ専用のz技で戦闘不能にしにいくこともできた。それに成功した場合、恐らくはラディに勝ちの目はなかったはずだ。

「……クルルクは、私みたいにやられる前にやるみたいなことはしない。必ず私に『トリックルーム』を使わせた上で勝ちに来るって……今まで勝負してて、そう思った」
「……!」

それは、誰よりもクルルクと一緒にいた彼女にしかできない戦法。そして何より、クルルクを信じていなければできないこと。

「……わかった。ありがとう」

ラディに対して、懺悔でもするように膝をつき頭を垂れる。

「今までのこと、ごめんね」
「……なんで、クルルクが、謝るの?」

「僕
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