機動戦士ガンダム
2163話
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っている。
特に、ジオン軍に対して連戦連敗の今の状況を考えれば、ルナ・ジオンという勢力は是非とも味方に付けたいところだろう。
だが、ここで足を引っ張ってくるのが、ルナ・ジオンの国是。
即ち、スペースノイドの独立だ。
この一点で、連邦はルナ・ジオンを無条件で味方を考えるのは難しくなってしまう。
連邦にしてみれば、スペースコロニーや月というのは、自分達の植民地という意識しか存在しない。
だからこそ、スペースノイドの独立を国是とするルナ・ジオンを認める事は出来ない。
もっとも、それを抜きにしてもルナ・ジオンとの関係はどうにか維持したいと思うのは当然であり……
「で、その結果がこれか? いやまぁ、元々移民については募集するつもりだったから、問題はないだろうけど」
「そうだ。ただ、問題なのは……どうやって移民希望者をクレイドルまで連れてくるか、という事だな」
俺の言葉に答えたのは、アンリ。
まだ完全にシャドウミラーを信じた訳ではないのだろうが、それでもこれまでの成り行きから、ある程度は信じるようになったのだろう。
それと、アンリの部下の傷病兵達を治療したのも、アンリの気持ちを変化させる大きな意味を持っていた。
そんな俺とアンリの視線は、様々な場所に配られた移民の募集要項が書かれた紙と、それに早速応募してきた者のリストを眺めていた。
当然だが、移民の募集は紙で募集するだけではなく、もっと分かりやすい映像を使っての募集もしている。
……ルナ・ジオンの領土たる月では、その映像を特に問題なく流すことが出来ているし、連邦もこっちとの付き合いを妨げないようにと映像を流すのを黙認している。
これが許可を与えるのではなく黙認な辺りに、連邦の苦しい胸の内があると言ってもいいだろう。
向こうにしてみれば、明確に許可を出すような真似は出来ない。出来ないが、それでもこっちの機嫌を損ねたくないといったところか。
そんな真似が出来るのも、ルリやラピスといった電脳の世界での腕利きがいるからこそだが。
ちなみに、ジオン公国の方にもこの映像は流されているが……そちらでの反応は微妙らしい。
勿論ルナ・ジオンに興味を持っている奴もいるが、グラナダを含めてジオン軍が月面に所有していた基地を攻撃したという事もあり、敵意を抱いている者も多いのだとか。
ジオン軍は連邦軍に対して連戦連勝だったのを思えば、突如出てきて自分達に攻撃したルナ・ジオンを受け入れられなくても、おかしな話ではないのだろう。
とはいえ、マハルに住んでいた者達のように、ジオン公国の展望に希望を持つ事が出来ない者も多い。
そのような者達にすれば、ルナ・ジオンというのは理想郷のようにも思えるのだろう。
特にルナ・ジオンの食糧自給率を上げる為に、農業や牧
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