機動戦士ガンダム
2162話
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――に着替えたゲラートが、そう言いながら姿を現す。
まぁ、施術服とは言っても、そんなに特別なものではない。
病人が着るような服と考えれば、パジャマとかナイトガウンとか、そういう感じの服だ。
「ゲラート隊長! 私は別に……」
シャルロッテが何か言おうとするが、それよりも前に扉が軽くノックされる。
「少しいいか?」
「……ラル、お前は忙しい筈だろうに。来てもいいのか?」
そう言いながらも、姿を現したラルに、ゲラートは嬉しそうだ。
まぁ、普通に考えて見舞いに来てくれた親友に喜ばない訳がないか。
「ああ。姫様とハモンから強制的に3時間程休めと言われてな」
「……そうか」
ラルの言葉に、嬉しそうにそれだけを言うゲラート。
何だかんだと、この2人は似たもの同士なんだよな。
だからこそ、ゲラートもセイラに協力しようという風に思ったんだろうし。
もっとも、自分の眼を治せるという事にも当然のように惹かれたのは間違いないだろうが。
「ここで治療が終われば、俺はまたMSで前線にでる。そうなれば、青い巨星もロートルかと言われるかもな」
「ぬかせ。もっとも、青い巨星は所詮ジオン公国が付けた異名だ。今更、そこまで気にしてはおらんよ。もっとも、通りが良すぎて今更使うのを止める訳にもいかんのだが」
そんな会話を交わす2人。
まさに親友という言葉が相応しいその様子に、俺は何となくシャルロッテに視線を向ける。
シャルロッテにしてみれば、自分達の隊長が自分を放っておいてラルと楽しく話しているのだ。
もしかしたら、機嫌が悪くなっているのではないか。
そんな風に思いつつの視線だったが……幸いにも、シャルロッテは特に気にした様子はない。
「……何よ?」
「いや、何でもない。それより、数日はゲラートと会えなくなるんだから、もうちょっと別れを惜しんでいてもよかったんだぞ?」
「あのね、別にそこまで心配するような事じゃないんでしょ? まぁ、ジオン……いえ、ジオン公国でも治せない眼を治せるのは、凄いと思うけど」
ジオンと言い掛け、それでジオン公国と言い直したのは、ルナ・ジオンもジオンだからだろう。
いや、ジオンという国の正統性を考えると、ルナ・ジオンこそが真の意味でジオンの名を継ぐに相応しい国家となる。
だが、それはあくまでも事情を知ってる者であればの話だし、普通に考えればルナ・ジオンとジオン公国という風に、ジオンの名がつく国――正式には、まだルナ・ジオンは国として認められてはいないが――が2つあるというのは色々と面倒なのは間違いない。
そういう意味では、ジオン公国には早めに消えて貰いたいところだが……さて、どうだろうな。
ルナ・ジオンとしてはジオン公国がいるからこそ、連邦と
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