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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第十二話
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取っていこうとする。ミブナの里が奴らに見つかるのも時間の問題だよ」
苦い表情のままそう答えていくしいな。
…遅かった、か……くそっ…どんだけ国って、自己満足なんだよ…。
「…だから、奴らが入って来れないようにって、人工精霊を作ろうとしたんだ。…でも、難しくてダメだったね。あたしなりの解釈だったんだけど、結局あの程度さ」
「んー、とりあえず、精霊への接触はムリって事ね」
「……引き、返す……?」
しいなの言葉を聞いてハロルドとメリアがそう言ってくる。
うーん…やっぱりそれしかないよね。
「そうだな。…一度戻るとしよう」
「待ちなよ!…クラトスが精霊を頼るって事は、余程の事なんだね」
クラトス師匠の言葉にしいなが反応してそう言うと、クラトスは小さく頷いて答える。
「そうかい…。ミブナの里に精霊はいないけど、他の地域にいる精霊についてだったら、何か分かるかもしれないよ。…里に文献があるから、後であんた達のギルドに届けにいくよ」
「本当ですか…!?あ、ありがとうございますっ!」
しいなの言葉に思わず僕は礼をしてしいなの手を握る。良かった…手掛かり無しにならなくて…!
「えっ!?あ、ああ、あんた達にはさっきの礼もあるからねっ!とと、当然の事だよっ!!」
少し驚きながら、何故か頬を赤らめて目を逸らしてそう言うしいな。……ぁ、いきなり手とか握ったら失礼だよね。
「兎に角、ありがとう。しいなのおかげで手掛かりが繋がったよ」
「い、いや……別にそれ程でもないよ」
改めてそう礼をして手を離すと目を逸らしたままそう答えるしいな。
うん、本当に良かった。
「――それじゃ、皆戻ろう……か…?」
僕がそう言いながら皆に振り返ると―――
「………………はぁ」
――僕に呆れたように額を抑えて溜め息を吐くクラトス師匠と――
「グフフフフ〜♪」
――嫌に目を輝かせるハロルドと――
「……………………胸が(チッ)」
――やけに黒々しい気を放ち出すメリアがいた。
……というか、メリア…なんか言わなかった…?
……取り敢えず……なんでさ……?
――そんなこんなで……しばらくはしいなの乗船待ちになる事になった…。
――追記、メリアが帰り際…本当に怖かった。
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