第十二幕その八
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「デザートもね」
「うん、いいね」
ジョージも言います、見ればケーキにアイスクリーム、シュークリーム、エクレア、マカロン、プリンにゼリーにとお菓子が沢山あります。
「どれも美味しそうだよ」
「一体何を食べればいいかな」
神宝もにこにことしています。
「迷うよ、これは」
「好きなものを食べればいいにしても」
カルロスは嬉しい悩みに困っています。
「どれがいいかな」
「これは困るわね」
実際にと言う恵梨香でした。
「何を食べればいいのか」
「そんなの簡単じゃない」
ガラスの猫が迷っている五人に言いました。
「目を閉じてぱっと目に入ったものをね」
「それをなの」
「そう、食べればいいのよ」
五人を代表して言ってきたナターシャに答えました。
「これでね」
「そうなのね」
「そうよ、それでね」
「ううん、目を閉じてなのね」
「一旦ね、そしてね」
「開いた時に見たお菓子をなのね」
「手に取って食べればいいのよ」
それだけだというのです。
「あたしは食べないけれど何かを決める時はね」
「そうしてるの」
「それかこれだって勘が教える方をね」
「選ぶの」
「そうよ、あたしは迷ったことがないの」
それこそ一度もというのです。
「それこそね」
「それは貴女らしいわね」
「一瞬で考えて一瞬で決めるからね」
「あたしもそうなのよね」
つぎはぎ娘も言います。
「迷うことがないの」
「そうよね、あんたも」
「ええ、もう勘と見た感じに従ってね」
そうしてというのです。
「決めてるの」
「勘に頼るのはあたしと同じね」
「そうよね、けれどでしょ」
「あんたらしいわ」
ガラスの猫はつぎはぎ娘にはっきりと答えました。
「本当にね」
「そうでしょ」
「ええ、まああたしもあんたもね」
「迷うことはないってことでね」
「同じね」
「本当にね」
「私はーー迷いーーます」
チクタクはこう言うのでした。
「どうしようーーかと」
「その時々でなのね」
「はいーー考えーーて」
そうしてというのです。
「ついついーーです」
「考えるタイプなのね、あんたは」
「そうなのーーです」
「あんたもあんたらしいわね」
ガラスの猫はチクタクの言葉を聞いて述べました。
「それはそれで」
「そうーーですーーか」
「ええ、まああたしはあたしだから」
だからだと言うガラスの猫でした。
「これからもね」
「迷うーーことーーなく」
「やっていくわ」
こう言うのでした、そしてです。
ガラスの猫はナターシャ達にあらためて言いました。
「それじゃあね」
「今はなのね」
「そうして決めたらいいのよ」
「一旦目を閉じてなのね」
「そう、開いた時に見たものをね」
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