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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
61.見た目に騙されるな。
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の天空人に囲まれて、何やらいい訳ぶっこいているプサンが居た。
不審者ってアイツ!?
プププッ…20年間もトロッコで回ってたから人相が変わっちゃたのかな?

プサンと目が合うと、瞳を輝かせて俺の元へ近付いて来た。
「リュカ!待ってましたよ!それでドラゴンオーブは?」
ティミーの腰の袋からオーブを取り出しプサンに見せる。
「おお、まさしく「そ、それは…ドラゴンオーブ!!」
天空人達がざわめき出す。
「いけませんぞ、リュカ殿!ドラゴンオーブを素性の知れぬ者に手渡しては!!」
何だよ…今まで休眠していたクセに、偉そうに命令するなよ!

「大丈夫だよプサンは。変な人だけど悪い人じゃ無い。ちょー変な人だけど…ものっそい変な人だけど…」
俺は苦笑いのプサンにオーブを渡す。
オーブを受け取ったプサンは、オーブを抱き締め瞑想をする。
するとプサンが眩く輝きだした!
次の瞬間、プサンは消え…巨大な黄金のドラゴンが目の前に佇んでいた。

………何これ?


<天空城>
ピエールSIDE

私達の目の前に、神々しい黄金のドラゴンが姿を現した。
な、何だ…
「マ、マスタードラゴン様!!」
天空人の一人が驚き叫んだ!
マスタードラゴン!?
この天空城の主、マスタードラゴンだと!?

「何これ?…マスターベーションって言うの?」
「やだー!リュー君のエッチ〜!!」
こ、この馬鹿共!!
「馬鹿者!!この方はマスタードラゴン様だ!竜の神、マスタードラゴン様だ!!」
分かってんのかバカ!
「え?プサンだよ。眩しかったけど見てたもん。このマスターベーションはプサンだよ」
だから、プサンがマスターベ…違った、マスタードラゴン様なんだ!
「マスタードラゴンだ、馬鹿!間違えるな!」
「どっちでもいいよ、そんなん。それよりプサン!お願いがあるんだけど…」
ど、どっちでもよくないだろう!

「何かなリュカ」
マスタードラゴン様も怒る様子もなく、リュカの不躾な発言に対応する。
「うん。ドラゴンオーブと一緒に、この杖もあったんだけど…貰っていい?」
「無論だ。その杖は『ドラゴンの杖』と言う。扱える者が所有するべきだ」
何でこの男は神に対してタメ口なんだ…

「それとさぁ…セントベレスの山頂に登りたいんだけど…何か方法無い?」
せめて物を頼む時くらいは、敬語を使ってもらいたい…
「私が皆を送り届けよう」
「まぢ!?大丈夫?結構高いよ?」
「私を見くびらないでもらいたいな」
「だって…20年間もトロッコで回っていたんだもん!」
天空人を始め、ティミー、ポピー、サンチョ殿…みんな直立不動でマスタードラゴン様を見つめている。
何時もと変わらないのはリュカと、リュカにまとわりつく馬鹿女だけだ。

ピエールS
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