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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第4話 敵情視察
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る程度の地理は把握出来たな。」
使い魔とのアストラル・リンクを再び遮断し、俺の視界は現実に復帰した。

「・・・どうでしたか、シリウス様?良い物件はございましたか?」

「ああ、候補は何カ所かあったな。ついでに敵勢力の本拠地も大体把握出来た。」

・・・あの不気味―――と言うか気色の悪い纏わり付くような気配の漂う教会・・・確か言峰教会と言ったか?あそこは・・・一応気を付けておいた方が良いかもしれんな。

あと、同じく嫌な気配を振り撒いていた洋館・・・あの虫臭い家も念入りにチェックしておくか。

そういえば、あの赤髪の青年と一緒に居た少女も、少し同じ気配がしていたな。こちらの索敵にも気付いた風だったし。あの娘にも見張りを貼り付けておくか?

「シリウス様?どうかなさいましたか?」

「・・・いや、何でもない。」
まあ、どちらにせよ暫くは様子を見るしかないか。

「取り敢えず、候補は3ヶ所だ。一つはあの小山にある寺院。もう一つは一般人が1人で住んでいるらしい武家屋敷。最後のは西の山頂にある古びた祠だな。」
手元に立体的な映像(ビジョン)を投影しながら、候補を上げていく。

「理想的な地は、シリウス様としては何処なのでしょうか?」

「俺としては無理に絞る必要は無いと思ってるんだ。」

「どういう事ですの?」

「3つの内、1つをメインに残りの2つをサブにまわす。そして、それら全ての地点を“道”で繋ぐ。」

「・・・成る程。いざという時の脱出ルートと本拠地を破棄した際の替わりの拠点を同時に確保出来る訳ですのね。」

「それに、敵側の目をカモフラージュで誤魔化す事も出来るしな。」

「ですが、一つの拠点から他の拠点が逆探知される可能性がありませんか?」

「その点は心配いらん。コッチの魔術とは構成からして根本的に違うからな。
 もし、万が一入り込めたとしても、俺特製の迷宮空間から出られなくなるだけだ。」

「死角は無し、という訳ですわね。」

「・・・いや、穴が無い訳ではないからな。用心の為に保険はかけておくが。」
俺は懐から数個のアミュレットを取り出す。

「保険・・・ですか?」

「もし俺か、キャスター又は俺達が認知した者以外が“道”を使用しようとした場合、
 ソイツらを強制的に別の位相空間に強制転移させる。・・・俺の所有する魔獣共が跋扈するあの“庭園”にな。」

もしそうなった場合、アイツら思う存分暴れるだろうな。
最近丁度いい生贄も居なくて、鬱憤溜まってたみたいだったしな。

「全く・・・シリウス様が私のマスターで良かったですわ(汗)」

「ハハ・・・ま、キャスターは運が良かったって事だな。」

「・・・フフフ、そうですわね。」
キャスターが柔ら
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