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汝(なれ)の名は。(君の名は。)
10クレイモア地雷伝来
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富士山頂の気象台も人工衛星の画像も無い時代に、台風の接近から梅雨の長雨、突然の暴風雨、河川の決壊、隣国との戦争準備、全てを巫女でシャーマンが予測しなければならない。
 日本でも江戸時代までは占いと暦を見て、職場に出かける時にまで悪い方角には進まずに、別方向に出てから進行方向を変えていた。

 もちろんシャーマンは敵陣営の巫女よりも強力でなければならないので、冬守のように世襲は出来ない。
 渡来人の土地、九州、四国、本州南西部、淡路などから選抜された、予知能力の的中率が異様なほど高く、心霊力が強い少女が選抜される。
 平たく言えば、幻覚とか妄想を見やすい統合失調症患者なのだが、王国民の子供全員に予知をさせ、その未来予知能力によって選抜されるので、ただの狂人ではない。
 その頂点に立てるのがアマテラスで、次点がツクヨミとして任命される。
 男の子に天啓を受ける能力があれば、少年合唱隊のカストラートやマイコーみたいに去勢されて、その力が失われないようにする時代。
 ハリーポッター映画の主役ラドクリフさんみたいに、成長抑制剤を盛られて頭蓋骨が発達せずに中身だけが成長して、自殺頭痛に悩まされることは無いかも知れないが、宦官達のように歪み切った欲望に塗れた一生を送らされる。

「高天原の神々よ、我らの行く末を指し示し給え」
 シャーマンで天照は、薬物によるハイな状態で、もう言葉を喋ることもできない。
 儀式を行って祝詞を唱えたり、踊ったりするのは別人とか、預言者の選に漏れたダンサーが行う。
 話せた所で有らぬことを喚いて暴れ、幻覚が襲って来たりするのに怯えたり、居もしない敵に向かって罵ったり、癲癇症状のように手近にいる人間に怒りを向けて殺すために向かって行くような状態。
 そこまで昂っている神経から、現実や未来を見て、天の声を聴く才能。
 現代日本では沖縄の一部だけで感が強い女性が選ばれ、イタコや口寄せが行われるが、他の場所にいるのは幸福の科学でもどこでも、何かが降りてきていると思い込んでいる詐欺でしかない。

「エンヤラヤー(我こそヤハウェを賛美し奉(たてまつ)る)、ワッショイ!(神が降りて来られた)、ヤーレン ソーラン(神が答えてくださった)」
 古代の天皇家の儀式、遠く高天原(ユダヤ)の地から、乳と蜜が流れる土地に辿り着き、まだ現地語とも完全に混ざり合ってはいないが、ヘブライ語で式次が進行されている。
 亀の甲羅を焼いて割れた形状で吉凶を見たり、読み取った人物の操作でどうにでもなるような占いだが、前歴や記録で残っているので、あまり勝手なことは許されない。
 更に預言を間違い続けると処刑されたり、国が亡ぶような大失敗をすると、真っ先に殺される損な役回りなのだが、少女達の希望の星で羨望の的、上り詰めたい偶像(アイドル)の頂点なの
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