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汝(なれ)の名は。(君の名は。)
10クレイモア地雷伝来
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、「口止めされていた」話まで喋ってしまった。
「あの、ヨツハ様は痘瘡を撒くおつもりじゃ、わしらは牛の血を植えられたから痘瘡を患わぬし、もう死なぬそうじゃ」
「何だとっ?」
 出雲の神が病魔を撒くのも驚いたが、痘瘡で死なない、羅病しない方法があると聞かされ、冷静な老人達でも驚いた。
 身内の数人、子供の半数は痘瘡や流行り病で死んでいるのが普通な時代。
「仲間の村には同じ(まじない)をして下さるが、出雲の神様を裏切って、朝廷に与する村には天罰を落とすと言っておられる、あの恐ろしい神様ならきっとやる、お前らが痘瘡になって、ここに嫁に来てる姉ちゃんや子供まで死ぬところなんか見たくねえっ、どうか、どうか出雲の神様の側に残って下せえっ」
 這い蹲って泣いて願う、悪童と呼ばれた使者にも驚いたが、痘瘡を撒いて敵を全て死なせると聞かされ、皆振え上がった。
 戦争、戦で死ぬのは成人男子が数人から数十人。
 もし村を襲撃されて焼き払われても、女子供は攫われてからも奴婢として生き残ったり、誰の子か分からない子を産んでも生き残れるかも知れないが、天然痘ウィルスを散布されると半数以上死ぬ。
 栄養状態も悪いので、アメリカ人はエボラでも回復しても、アフリカ人は90%の確率で死ぬ。

 それでも牛の血で患った味方だけは死なないと聞かされ、離反した場合、どんな末路を歩まされるのか知った朝廷恭順派の老人達も折れた。
「敵や、出雲の神に歯向った村は、川の上流から(コレラ)り、血屎(ちくそ)(赤痢)も撒かれて、井戸にも病人の糞を入れられる。そうしたら痘瘡で生き残れた者も必ず死ぬ、両方一緒に患って生きてられた奴なんか見たこともねえっ、わしもここに来て、姉ちゃんと子供がいる村を焼き払わねばならん、それだけは勘弁してくれっ」
 可愛がってもらった姉と、その子を殺すような真似だけはしたくない、と言った使者の言葉は心の底からの真実の声だったので、誰もが冬守に降りた神を恐れた。
 ヨツハ様とやらは、敵の命を人間だとは思っていない荒ぶる神。
 それよりもまず、人間を虫けらか家畜程度にして思っていない、数を増やしたり育てもするが、ダメだったり逆らう個体は潰して食らう。
 その場にいる全員がそう考えた。

 加賀の国

 邪馬台というのも中国が付けた当て字で、(よこしま)な馬の国、といった程度に見降ろされている。もっと本来の意味があるかも知れない。
 全部漢字表記なので、ハリウッドスターでも政治家でも、中国に否定的な人物は馬だの糞だの名付けられて、蔑んでホルホルするのが大陸式で中国スタイル。
 それでも金印が貰えたと言うことは、貢物が(すくない)とも思われず、属国としても扱われていない。
 銀印が二等国、属国は土の印鑑で、陶器の判子が貰える。

 朝鮮は属国
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