STAGE3-2:オレと私の離別戦闘
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ージを与えることで『危機回避』の特性を発動させて凌いだのだ。
だが、トリックルームを活かせる遅さを持つのはグソクムシャだけではない。
「レイ、『ロックブラスト』!」
機関銃。体を倒し照準を合わせたツンデツンデから放たれたのはもはや目視不可能な岩の乱射だった。アシレーヌの体がフィールドの奥まで一気に吹き飛ばされる。トリックルームはあくまでも空間の歪みによって技の速度を入れ替える技。どれだけ速い技に見えようとも、威力は本来のものと変わっていない。理屈はわかっていても目視不能の速度と巨大な岩の質量を仲間が受けたことでクルルクの気持ちが逸り、思わず意識がそちらに向かう。
「……ヴァネッサ、すぐに戻って! テテフ、ツンデツンデを警戒するんだ!」
「よそ見をしている余裕があるの!? ハッサム、『シザークロス』!」
「……っ、スインドル、『ソーラーブレード』!」
ラランテスが両腕を天に掲げ、光を集める。強力な威力を持つ代わりにかなり溜めの時間がかかる技、本来はZ技と併用することで高い威力だけを利用する技だが。
「この瞬間『パワフルハーブ』の効果発動!技の相性は悪いけど、これで攻撃を相殺することが……」
「出来ないわ、先に攻撃が届くのはこっちよ!」
「ハッサムよりもラランテスは素早さが遅いはずだよ!なら今のフィールドなら僕たちの速度の方が勝る!」
結果は、ラディの言う通りだった。ラランテスが光の剣を振り下ろす前に、ハッサムの鋏が桃色の振袖のような腕を切り裂き、その光を霧散させる。
「スインドル!?」
「私も持たせてたのよ、技の速さ……いえ、遅さを増す道具を!そのまま『なげつける』!」
「『なげつける』……まさか!?」
ハッサムが鋏に隠し持っていたのは素早さを半減させ、『なげつける』の技の威力を最大限発揮できる『黒い鉄球』。ラランテスの反撃を防ぎ、そのままツンデツンデに対抗するための念力を練っていたテテフの後ろに一気に回り込む。
さらに、ツンデツンデも自身の体の一部を野球ボール程度の弾に変え、さらにそれを高速回転させる。
「レイ、『ジャイロボール』!……いくらテテフでも、これなら!」
ゴンッ!!という鈍い音。真後ろから砲丸、正面から高速回転するレイの体の一部を叩きつけられ、悲鳴を上げる暇もなくテテフはばたりと倒れて気絶した。
「……戻って、二体とも」
「どう、クルルク。これが私とレイの……『メレメレライダー』であることをやめた本気の戦略よ!」
今まではバトルするときは必ずツンデツンデを体を纏っていた。それはつまり普通のポケモンバトルで出せなかったということで。素早さの遅さを先制技でカバーするだけでなく、協力な武器にすらできる『トリックルーム』による戦略が使えなかったという
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