第三話 ブッシュネルはいい機体
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96式は地面に伏せ、キャノン砲を構える。どうやらあちらの戦闘に介入するようだ。
「って、事はアイツは俺に気付いていない」
確信。アイツは俺を認識していない。
────ドンッ!!
重たい発射音が山岳地帯を谺響する。
96式は銃撃のする方にキャノン砲を放ったんだ。これで96式の位置も敵機に把握されただろう。で、これで合計三機の敵機と位置を完璧に把握した。このチャンスは逃す訳にはいかない。
「後手必勝!行くぞ!」
ブッシュネルは凸凹の足場を軽快に駆ける。
隠密機動を得意とする訳では無いが、こういった整っていない地面でも軽快に動けるように調整しているのでなんの問題はない!
96式は砲撃に集中し、更に砲撃による爆音でコチラの存在に気付かない。
ブッシュネルに散弾銃『ボクサー』を構えさせ、96式目掛けて一気にジャンプする。
「貰った!」
いくら大型シールドを両面に展開しようと上下までは守りきれない。
守りの薄い頭部に的を絞り、トリガーを引く。
放たれた散弾は96式の頭部を吹き飛ばし、動きを止めた。
だか、まだだ!
頭部を吹き飛ばしただけで機体は生きている────そう判断しなんの躊躇も無く、二射目を放った。放たれたボクサーの二射目は機体内部まで貫通し、今度こそ96式は沈黙した。
「一つ!」
次に、山林の方で戦闘をしている二機だ。
未だに銃撃音がするという事は戦闘は続いている。敵には悪いが漁夫りを狙わせてもらう。
最短ルートである崖を一気に駆け下り、ボクサーを背部のウエポンラックに戻し、逆サイドに取り付けていたアサルトライフルを構える。
頭部センサーからの視認によると敵機は、96式の放ったキャノン砲に巻き込まれ片方は中破し片方は小破している。そして、それ以前から両機とも戦闘をしていて疲弊しているのは目に見えている。
「後手必勝!二機目も貰った!」
アサルトライフルを精密射撃モードに移行し照準を合わせ中破した敵機を撃ち抜く。
放たれた弾丸はまぐれか偶然が損傷していた脚部に命中し機体は大きく体勢を崩した。
小破した敵機は突然、体勢を崩す敵機を見て好機と判断したのか無防備に近付いていく。どうやらこちらの存在はまだ確認出来ていないようだ。
「チャンス!」
この好機を逃さない。
アサルトライフルの精密射撃モードで二射目を放つ。
放った弾丸は小破した敵機の胴体に命中した。だが、精密射撃モードで放たれた弾丸は一発…如何に、命中精度が優れていようとたった一発の弾丸で破壊できるほどASの装甲はヤワではない。体勢を少し崩したが、すぐに立て直し敵機はコチラを視認する。
「気付かれた…でも、」
小破した敵機の武装は見る限りだと近距離用短機関銃のみ。
あちらの機体もこちらの機体と同
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