第三話 ブッシュネルはいい機体
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プレイヤーの設定を傭兵にするのはどうかと思うのだが?とツッコミを多々受けているが、運営は特に何とも思っていないらしい。
「さて。久々だな…」
球体の中、久々の対戦に懐かしさを感じる。
操縦席のグリップを軽く握り、ある程度の感覚を取り戻す。
このゲームは、アーム・スレイブの操縦方式を『ある程度』採用しており、まるで本物のアーム・スレイブを操縦しているかのような感覚に陥るのを売りにしているが、そのある程度は何処までなのかは言及されていない。まぁ、忠実に再現したら本物のアーム・スレイブを操縦出来てしまうので、本当に『ある程度』なのだろう。
五百円玉を挿入し、ICを読み込む。
「……はは、」
長らく使っていなかったからアカウント名の『ブルージャック』を見て苦笑してしまった。
ともあれ今はこれから行われるオンライン対戦に集中だ。機体選択画面に移行し、機体と武器を選択する。
選択する機体は勿論、愛機のブッシュネルだ。
このブッシュネルは、近接格闘寄りに強化しているので走行速度と馬力なら第三世代のアーム・スレイブ並だ。
武装も近接用に特化して一気に敵機を排除する。
「でも、そんな上手くはいかないんだよなぁ…」
それはあくまでセオリーであり、事が上手く進めばの話だ。
無論、そうなるように努力はするが大抵は無意味に終わってしまう事の方が多い。一応、そうなった時の為に中距離用のライフルも装備はしているが、近接格闘寄りのこの機体では射撃戦は向かない。あくまで保険だ。
だが、その保険は貴重な武器スロットを使ってしまう為、ゲーム終了後は装備しなければよかった…と文句を言うことも暫しあるが、装備を外した時に限って敵機が同じ近接機で、それもECSを搭載した第三世代アーム・スレイブとマッチングする事も多々ある。
そんなのとマッチングしたら勝ち目はほぼない。
もしかしたら運営が態と故意的にマッチングを操作しているのではないのか?と疑問を抱きたくなる事もあるが、マッチングも最終的には運なのだと納得するしかないのだ。
「久々のプレイだから階級落ちてるな…今は、少尉か?」
傭兵なのに軍隊の階級制度。
運営は、戦争を用いたゲームではない。と否定しているが、こうも戦争的要素を見るとなんとも言えないな。
「でも少尉か…これじゃあLとマッチングするのは難しいか…」
他のゲームと同じく、マッチングシステムは階級によって変動する。
今の階級が少尉ならマッチングは少尉クラスの対戦相手になる事だろう。
ごく稀に、格上の階級相手とマッチングする事もあるが…それはマッチングシステムのエラーか運なのか?
風志の奴はそこそこプレイしているから階級は中佐とそこそこ高めで、上から数えた方が早い。だから、日本最強のプレイヤー『L』とマッチ
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