80部分:第七話 二人の仲その五
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第七話 二人の仲その五
「それに気付いたりもしますし」
「うん、学校の勉強もそうだしなあ」
「それに」
「それに?」
「やっぱり剣道もですよね。私は居合ですけれど」
「何でも基礎なんだな、本当に」
「そう思います、それじゃあ」
ここでだった。電車が止まった。そしてその駅名がアナウンスされる。
駅名を聞いてだ。陽太郎は驚いた顔になった。そうして言うのだった。
「えっ、もうか」
「はい、着きましたね」
月美はその陽太郎ににこりと笑って言ってきた。
「それじゃあ今から」
「行くか」
「今日も一日はじまりますね」
「そうだよな。また走って」
「頑張って下さいね」
「西堀もな」
こんな話をしながら登下校を一緒に過ごすようになっていた。そんな二人の中は彼等の仲間内では有名になっていた。昼食の時にだ。
「なあ斉宮」
「何だよ」
食堂でうどんを食べながらだ。向かい側に座りマカロニを食べている狭山の言葉に応えた。彼が食べているマカロニは巨大な皿の中のグラタンだ。
その白いグラタンの中にスプーンを突っ込み豪快に食べている彼に対してだ。うどんをすすりながらそのうえで彼に返したのである。
「御前西堀さんと上手くいってるみたいだな」
「毎日一緒に行き来してるけれどな」
「いいよな、そういうのってな」
狭山は彼の言葉を聞いてしみじみとした感じで述べた。
「本当にな」
「いいのか」
「高校生の恋愛って感じでな」
だからいいというのである。
「いや、本当にな」
「そういうものかな」
「そうよ、そういうものよ」
狭山の左横にいる津島が言ってきた。彼女が食べているのはハヤシライスだ。その濃い赤と白のコントラストにスプーンを入れながら話す。
「私達を見なさい」
「おい、俺達かよ」
「そうよ、私達よ」
今度は狭山に顔を向けて言う津島だった。
「私達だって高校生の恋愛じゃない」
「そうか?腐れ縁じゃねえかよ」
「何処が腐れ縁なのよ」
むっとした顔でまた狭山に返す。
「中学校の三年間ずっと一緒のクラスだったし」
「それが腐れ縁だろ?」
「違うわよ。運命のお導きよ」
わりかし強引にそういうことにする津島だった。
「それはね」
「俺はそうだと思うけれどなあ」
狭山は今の言葉に首を傾げながらまたグラタンの中にスプーンを入れていく。そうしてそのマカロニを口の中に入れるのであった。
そのうえでまた言った。
「何で高校まで一緒なんだよ」
「嫌?」
「嫌って言ったらどうするんだよ」
「はったおす」
これが津島の返答だった。しかも目が本気である。
「容赦なくね」
「はったおされる趣味はないからよ」
彼にとってもそれは願い下げだった。
「そんなことはな」
「そ
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