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ソードアート・オンライン〜剣と槍のファンタジア〜
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1章 すべての始まり
9話 とどめ
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、キリトに人差し指を突きつけて叫んだ。
「オレ…オレこいつ知ってる!こいつは元βテスターだ!だから、ボスの攻略パターンとか知ってたんだ!」

 だが、キリトが指揮を執っていたころから、皆はすでに気が付いていたのだろう。驚くものはいなかった。だが、その中で、エギルのパーティーメンバーの一人が発言した。

「でも、昨日配布された攻略本に、ボスの攻略パターンは、βテストのものだって書いてあったろ?彼が本当にβテスターだったのなら、情報は同じじゃないか?」

 正論に、指を突きつけてきたプレイヤーは押し黙った。だが、代わりにとばかりに、シミター使いが、憎しみが駄々漏れに吐き出した。
「あの攻略本が嘘だったんだ。アルゴって情報屋が嘘を売りつけたんだ。あいつだって元βテスターなんだから、本当のことなんて言うはずない」

 キリトは、こめかみに汗が伝うのを感じた。これはまずい流れになってきている。アルゴを含め、βテスターたちに敵意が向けられるのは避けたい。

 そんな中で、一つの考えが頭にひらめいた。これを実行すれば、自分は憎まれるだろう。だが、ほかのテスターたちに被害が及ぶことはない。


 しかし、一瞬の迷いがそれを引き留める。もしかしたら、闇討ちにでもあって死ぬかもしれない。そう考えると、現実世界に残してきた家族がちらつく。

 だが…







「いい加減、そこまでにしておいてもらえますか?」

 一つの、消して大きくはないのに、張りのある美声が部屋に響き渡った。それは、この場にいる全員が聞いたことがある声…

 キリトの両脇から、キリトを守るように立ちふさがる2人のプレイヤー。かぶっていたフードをパサリとおろす。シミター使いでさえ、驚愕は隠せなかった。

「リアさん…ツカサさん…」

 そこには、人間とは思えぬほどの容姿を持った立っていた。いつもは温和なリアの瞳が、今は驚くほど鋭い。


「βテスター達を憎むというなら、私たちもその対象になるわけですよね?」

 シミター使いは、まるで主人に怒られている犬のようだった。言い訳するように、ぶんぶんと首を振る。

「リアさんとツカサさんは違う!あの日からずっとサポートしてくれて…」
「確かに、私たちは目立つサポートをしてきました。でも、目立たないサポートをしている元βテスターがほとんどなんですよ?」

 リアがシミター使いの言葉を遮るように言うと、あたりがざわつく。リアはお構いなしにつづけた。

「あのアルゴの攻略本の作成には、私たちはほとんどかかわってないです。つまり、情報源はほかの元βテスターたち、ということです」

 リアの発言に、あたりは一瞬シンとした。しかしキリトにはそれが嘘だろうと即座に思った。あの情報の早さ
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