ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
1章 すべての始まり
9話 とどめ
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き返され、ボスは大きくノックバックした。
割って入ってきたのは、B隊のリーダー、黒人巨漢のエギルだった。
「あんたがPOT飲み終わるまで俺たちが支える」
「…すまん、頼む」
キリトは素直にそういうと、ポーチからポーションを取り出し、のどに流し込んだ。リアとキリトに大丈夫だということをうなずく。
彼らはボスの範囲攻撃が来ないように、後ろまでは囲まずに、ボスの攻撃をタンクが受け止め、そのすきにリアとツカサが攻撃する、といった形だ。
と、その時、ツカサの一突きが弱点に入ったのか、ボスがバランスを崩し、タンブル状態となる。
「全員、フルアタック!囲んでいい!」
キリトの叫び声とともに、回復に徹していたプレイヤーも一斉に攻撃を仕掛ける。色とりどりの光が炸裂するが…
「間に合わない…」
このままでは、再び“旋車”が炸裂してしまう。
「リア姉、ツカサさん、一緒に頼む!」
「「了解!」」
残り3パーセントのHPを残し、ボスは立ち上がり、ソードスキルを立ち上げようとする。エギルたちは、スキル後硬直で動けない。
エギルたちの横をすり抜け、3人が宙へと飛び、今扱える中で最大のソードスキルを、ボスの腹に叩き込んだ。
インファング・ザ・コボルトロードは、ふいに力を失い、野太刀がゆかを転がる。そして、その体にひびが入り、爆散した。
「お疲れ様」
リアがそういって、キリトの肩とツカサの肩をたたいた。それが合図だったかのように、目の前に、分配されたコルと経験値、そしてアイテムが表示される。その瞬間、部屋いっぱいに歓声が響き渡った。それぞれが、ボスを倒し、1層をクリアしたことを喜んでいる。
「見事な指揮と剣技だったぞ。この勝利はあんたらのものだ。コングラチュレーション」
そういって、エギルはニッと笑った。フードの奥で、リアとツカサが笑った気配がした。が、そんな中…
「―――――なんでだよ!」
湿り気が混じった悲痛の叫びに、あたりは水を打ったように静かになった。背後を振り返ると、そこには軽鎧姿のシミター使いがいた。
「なんで、なんでディアベルさんを見殺しにしたんだ!」
シミター使いの視線は、真っすぐキリトを射抜いていた。彼はディアベルの仲間だったひとだった。
「見殺し…?」
キリトはわけがわからずに繰り返す。その様子に、いらだったように、再びシミター使いは叫んだ。キリトがボスの使う技を知っていたのに、それを言わなかったらかディアベルが死んだのだと。
その言葉を機に、あたりがざわつき始める。ボスを倒し、思考を脅かすものがなくなったいま、それは広がっていく。
やがて、彼の仲間が
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