白魔導士
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
来は僕が守ってみせる。
だからこの世界とはさようならだ」
この時、ゼレフの目からは涙がこぼれ落ちていた。無理もない。愛したものとの永遠の別れ・・・それも次の世界では、彼女は自分のことを知ることもないのだから。
「この世界を・・・消しては・・・ダメ・・・だってこの世界は・・・私たちの出会った世界」
「僕たちの出会った世界」
二人の声は見事に重なった。彼らはそれだけ互いのことを思い合っていた。そしてその言葉を最後に、メイビスは地面へと崩れ落ちる。
「初代!!」
ようやく魔力の圧力から解放されたナツが真っ先にメイビスへと駆け寄る。
「もう・・・これで未練は全て断ち切った」
メイビスを必死に揺するナツ。ゼレフの顔に、もう笑顔はない。
「死んではいないよ。だけど全ての魔力を吸い取った。もう立ち上がることすらできない」
「てめぇ」
怒りの視線を向けるナツ。ゼレフはそれに気付かないのか、ゆっくりと手を広げ上げる。
「時は来た。これが・・・フェアリーハートだ!!」
ゼレフから解き放たれた魔力の波動。それが終わると、その中央にいる青年の体は白く輝いていた。
「無限の魔力。時をも超える神の力」
永遠の魔力を奪い去ったゼレフ。黒魔導士から白魔導士へと変化を遂げた彼は、この世界を終わらせるためにひた走るのであった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ