白魔導士
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ゼレフの猛攻にナツ飲み込まれそうになっていた。
「うぐ・・・あが・・・」
「君では僕は止められない」
自らの計画のためにひた走るゼレフ。ナツは始めこそ互角に渡り合っていたが、今は彼に押されるがままになっている。
そんなところに、一人の少女が現れた。
「私が止めます、ゼレフ」
「メイビス」
オーガストの決意を受けてゼレフの元へとやって来たメイビス。彼女を見たゼレフの頬は思わず緩んだ。
「これでネオ・エクリプスの準備はそろった」
自らの計画のための条件が揃ったことでゼレフは勝利を確信した。しかし、その時ナツの体にも変化が起こっていた。
「んあああああ・・・」
「!!」
「ナツ・・・」
突如高まったナツの魔力。その炎はゼレフの魔法を焼き尽くした。
「下がってろよ、初代」
体からあふれでる炎。炎の申し子である彼の顔には、ドラゴンの鱗が浮かび上がっている。
「ちょうど燃えてきたところだ」
「竜の力」
追い込まれたことと勝たなければならないという意識。それが彼をまたしてもこの領域まで引き上げた。
「ドラゴンフォース」
ドラゴンを倒すために生まれた滅竜魔法。それの最終形態ともいえる姿となったナツだったが、それをゼレフは残念そうに見つめている。
「それではダメだよ、ナツ。君にもアクノロギアのように竜化する力でもあればよかったのに」
「俺は人間だ。アクノロギアのようにはならねぇ。それが父ちゃんの意志だからな!!」
炎を右手に纏わせるナツ。それにゼレフも対抗するように魔力を溜める。
「たとえドラゴンではなくとも人間でもないだろう?END!!」
「この炎でお前を倒す」
両者の距離が一瞬で詰まりぶつかり合おうとした。だが・・・
「待ってください!!」
その間に割って入ったのはメイビスだった。
「何のマネだよ、初代!!」
水を刺されてしまい思わず怒声を上げるナツ。そんな彼を宥めるようにメイビスは冷静に話しかける。
「私にチャンスをください!ゼレフと話す機会を!!」
「・・・」
初代マスターであるメイビスの頼みとなっては、ナツは口答えすることはできずに言葉を失ってしまった。だが、この判断が大きな間違いであったことをすぐに思い知らされることになる。
「背に腹はかえられぬ・・・東洋にある言葉だそうだ」
「へぇ・・・で?意味は?」
天空の滅悪魔法を解放したシリル。そんな彼に対しティオスはそんな話をし始めた。
「大切なことのためには多少の損害はやむを得ない・・・という意味らしい。本来は自分を守るためには他人の犠牲はしょうがないとして使用さ
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