ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
1章 すべての始まり
3話 レクチャー
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注意してください」
「あ、ありがとうございます…!!」
「次の街に行くまでに武器って変えるべきですか?」
「ダンさんは片手剣でしたね。この街で売っている片手剣は、耐久値が少し低く設定されていて、この後に出てくる腐食液を飛ばしてくるモンスターに相性が悪いです。今のスモールソードのままで言って、次の街で買い替えるのがおすすめです」
「ありがとうございます!」
…こんな具合にひっきりなしにリアのもとへとプレイヤーが押し寄せる。リアはそのたびに嫌な顔一つせず、丁寧に教えていた。そんなことをしていたらあっという間に1時になってしまう。第1グループの出発の時間だ。
「第一グループの方々…全員集まりましたね。では出発しましょう」
彼女の後ろを二十数人の男たちがぞろぞろと歩く様子は実にシュールである。しかし、男たちの顔は固い。この世界に初めてログインした時とは違う。視界の右上に浮かぶ緑色のHPバーが0になった瞬間、この世界からも、現実世界からも退場するのだから。
この門をくぐれば圏外、というところでリアは足を止め、彼らを振り返った。
「今から狩りをするところは、レベル1のフレンジーボアしかでない、この周辺では最も簡単な狩場です。それに、もし危なくなったら私が入りますから、少しでも自分が危険だと感じたらすぐに後ろに下がって回復に徹してください。とにかく、生きて帰ることを第一に考えて戦いましょう」
「「「「「「「おー!」」」」」」」
その掛け声を機に、彼らはシステムで守られていない圏外へと出た。ここでは何が起こっても不思議ではないし、命の保証もない。
すぐに1体の青イノシシ、”フレンジーボア”がポップした。
「じゃあ、まずはお手本を見せますね」
リアはそういうと、フレンジーボアに一歩近づいて、それのタゲをとる。ボアはリアに向かってかなりの速度で突進してきた。リアはそれを軽いステップでひらりとかわすと、滑らかな動きでファーストモーションを起こし、リアが持つスモールソードにほのかなグリーンの光が灯る。そしてそれを横に薙いだ。片手剣、初級ソードスキル”スラント”。ただの水平切りだが、システムアシストがあるため、ダメージが加算される。
「ぶぎゃあ!?」
という叫び声をあげ、ボアは出血の代わりに赤いポリゴンをまき散らした。その一撃で、HPバーは8割方減った。だが、ボアはすぐに切り返し、先ほどよりも速いスピードで突進してくる。しかし油断しなかったリアは、それを回避せずにタイミングを合わせて剣を振るった。剣と柔らかいイノシシの鼻面が当たっただけなのに、なぜかギィン!という金属音を響かせて、ボアは体をそらせた。リアはその時を逃さず、今度はソードスキルを発動せずにその体に鋭い突きをたた
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