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ねここい
第18話
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で、出遅れましたか!?」
二人に視線を移すと、泣きそうなくらい落ち込んでいる。お、俺なんかより良い男は沢山居るだろうに……

「ほらほら〜、HR始めるわよ。何を騒いでるの、席に着く!」
蔵原の暴露と俺達の動揺で事態が大事(おおごと)になり、教室内がざわついてると小林先生が入って来た……多分。

い、いや……三毛猫しか知らないから、俺。
艶やかな黒髪を腰まで伸ばし、切れ長の瞳が色っぽい美女。
こんな大人な美女が俺みたいな子供に惚れるわけない。

「センセ〜……大神が愛香音ちゃんと付き合う事になって、教室内がざわついてます!」
(ガタン!)「え!? う、嘘でしょ?」
嘘でしょって言いたいのは俺だ。小林先生は蔵原の言葉を聞いて、教壇を倒す程動揺する。

「センセー動揺しすぎ(笑) 失恋の痛手は俺が癒やして差し上げますよ。ベッドで!」
「し、し、し、失恋って……な、何を言ってるんですか、蔵原君は!?」
いやいやいや……俺でも判る様な動揺でしたよ。

「さ、佐藤さんは可愛いから、引く手あまただと思っただけよ!」
「いえ先生。先生と白鳥さんと渡辺さん……そして佐藤さんが大神君を狙ってる事は、夏休み前からクラス中に知れ渡ってました。これに気付かないのは相当鈍感な人くらいです」

え、マジで!?
余り仲良くはないクラスメイトの高宮(♂)がニヤニヤしながら教えてくれた。
相当鈍感な部類に当事者の俺が混じってる。

「おい、高宮が言ってる『相当鈍感な奴』ってお前の事だぞ(笑)」
この状況が吃驚すぎて呆然としていると、蔵原がダメ押しで教えてくれた。
俺だって彼女等が猫の姿じゃなければ……それでも気付かないかも?

そんな俺を取り巻く嘘みたいな状況中、本日は下校の時間となった。
もうバレてるわけだし、佐藤さんと手を繋ぎ仲良く帰路に……
後で、白鳥さんと渡辺さんが泣きながら帰ったと聞き、俺相手なのにと言う申し訳なさでいっぱいになる。






蔵原の様にホテルに連れ込むなんて出来ないが、下校途中にある公園で日暮れまでお喋りして人生二度目のキスで締めくくる。
そして幸せの余韻に浸りながら帰宅する。

まだ夕飯には時間があるので、自室にて時間を潰そうと戻ると……
そこには馬鹿()()が漫画を読んでいた。
本来ならコイツに報告してやる義務はないが、奴の呪いを撥ね除けてやった事を伝えたくて、少し上から目線で伝える事に。

「おい、遂に呪いを解いてやったぞ!」
「ニャに!? 貴様なんかが告白してOKもらえたのか!?」
「言い方がムカつくが、その通りだよ。もう俺には彼女が居る!」
「も、物好きな女も居たもんだニャ」

「よ、余計なお世話だ!」
俺も同感だけど、此奴に言われると腹
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