15話:交渉と領地の進捗
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るし、前向きに家族計画を話し合う新婚家庭も増えているらしいから、ひとまずはうまくいっているという所だろう。
事業といえば、大吟醸酒レオも好調だったが、付加価値を付け続けないと飽きられるのが怖い。なので、2回に分けて3000万リットルずつ醸造しているが、毎回200万リットルを長期熟成に回すことにした。内々だが、兄貴と相談はしていていずれフリードリッヒコレクションとでも銘打ち、販売するつもりだ。
で、話は戻るが結構ヘロヘロになるまで走らされた後にウエイトは使わないが、腕立てだの腹筋だのをみっちりやらされる。苦難を共にしている為か、パトリックとの絆が深まった気がする。そんなこんなで、教練を終え、汗を流して昼食を取り昼寝をする。午後からは楽しい金儲けの時間だが、資料を見ているとおばあ様が部屋に入ってきた。
「ザイトリッツ、軍との交渉の件で、ニクラウスから手紙が来ているわ。状況によってはルントシュテット伯領から予算を出す必要があるでしょうから、相談したいのだけど良いかしら?」
「ええもちろんです。むしろお時間を割いていただきありがとうございます。」
かなり前から打診はしていたが、やっと回答が出たようだ。手紙を受け取ると、内容を確認した。さすがに満額回答を毎回はもらえないようだ。
「おばあ様は、内容は既にご確認されているという事でよろしいでしょうか?」
「ええ。内容は理解しています。予算に関してはフリードリッヒ殿下のおかげもあり、豊富な状況ですから問題ありませんが、昇進して半年も経たないうちに立場を利用したように見えることを進める事は判断に迷うわ。ザイトリッツの意見も聞きたい所ね。」
兄貴と叔父貴は相変わらずの大活躍だ。2期醸造分のうち出荷した2800万リットルも高値で売りさばいており600億近い売上を上げてくれた。ルントシュテット伯領に300億、俺の口座に30億が入金されていた。あの二人はフェザーン人もビックリの商才の持ち主だった訳だ。
そして父上だが、4月に昇進し大将になっている。後方支援分門のトップと言っていい役職についたが、これは引き続き軍部系貴族の一角として門閥貴族の介入を防ぐ役割を期待されての事なので、予備役編入はまだ当分先になるという事だ。ルントシュテット家としては名誉なことだが、現状のいびつな形が続くという事でもあるので、素直に喜べない昇進でもあった。
で、手紙の内容である。軍に交渉していたのはシャンタウ星域の帝国軍補給基地に、輸送船の造船ドックとメンテナンス設備を新設することだ。新たに始めたいシャンタウ星域を軸とした交易業であるが、輸送船は空荷で動かすと大赤字だ。なので、事業を立ち上げる前に、ある程度どこで何を積めるのかを見込む必要があった。
そこで重要になるのが、造船ドックだ。これがあ
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