14話:領地経営と次の事業
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がある状態を作ることを提案します。
コスト削減の観点では出産祝い金を伯爵家から贈る事と幼児を近隣で昼間だけでも預かる仕組みづくりが必要かと。短期では幼児何人当たりで人員何名分といった仕組みで人件費負担を行い、長期的には幼児専門の養育施設を事業として設立することを提案します。」
ここで、一旦、説明を区切り、おばあ様に視線を向けた。おばあ様はいろいろ考えている様子だったが、
「ザイトリッツ?ここまでの提案の短期での提案を全て実施するとして、予算はどれくらいかかるかしら?」
と問いかけてきたので
「婚姻数や出産数にもよりますが100億組んでおけば余程の大幅増でも起きない限り、大丈夫でしょう。」
と回答した。
「また長期目線では初等教育学校と中等教育学校を設立して対象となる領民は原則無料で入校可とします。ここまで実現できれば、出産から18歳までの養育をかなりフォローできますので、子育てのコストへの不安はほぼなくせると存じます。これ以降は医師や実務担当者、技術者を目指して上級教育機関を志向する者に奨学金を支給してフォローすれば問題ないでしょう。」
おばあ様は資料を見ていたが
「奨学金の原資は今から準備を始めることにしましょう。教育機関の立ち上げができる人間と、教師候補も確保する必要がありそうね。この部分は、今年度は30億位予算を用意しておけば問題はないでしょう?」
と俺に目線を向けてきたので同意の意味でうなずいた。
「続けます。領民の収入増という観点では、短期では麦・米の増産となります。この部分はインフラ整備、特に灌漑設備への予算配分をお願いしたいと考えています。
中長期的な施策については私が目星をつけている事業の展望にもよりますが、農学・鉱学・工学・航宙学の修了者かつ経営・経済の素養を身に着けた人材の育成です。
この話は最初におばあ様にお伝えしますが、私は次の事業として、辺境宙域と帝国後背地をシャンタウ星域を中心として結ぶ形で交易船を運航することを考えております。この事業は短期では収益化が難しいと想定しておりますが帝国領全体で考えた際、帝都とフェザーンの直線上から外れたシャンタウ星系と、辺境星域では交易船自体が少なく、そもそも領地の経営資源が乏しい中で、停滞しやすい材料が揃っている状態です。
そこで、まずは定期交易船を運用しながら、各領内で適した商材の増産を進めます。当家の領地で実績を上げた手法を提供することも出来ましょう。
その際に、穀物の増産の次のステージ。増産に成功した穀物の輸送、加工。各種鉱物の産出、製造業の立ち上げを担える人材を育成しておくことで、当領と辺境領域における次世代産業の担い手を育成するのです。新しく立ち上がる事業の中心的な役割を当領民が担うことになりますので、必然的に
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