13話:謁見と内々の話
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、事前に調査をさせてもらった。お主の乳母の事も殿下はご承知じゃ。お主は門閥貴族を潰すつもりなのか?」
叔父貴の目線は今までになく強かった。この2人に嘘をつくつもりはない。
「兄貴、叔父貴。乳母のカミラは実の母親同然だった。普通に詫びるならともかく、変な圧力までかけてきて、いつか俺に実力が付いたら潰してやろうと思ってたよ。」
俺はそこで一旦言葉を区切る。
「でもね。領地経営に関わって、考えは変わったんだ。軍に近い伯爵家ですら泣かされてる。あいつらに泣かされてる人間は多いよ。たぶん俺が潰すまでもなく、あいつらは自滅する。
だけどあいつらが潰れても領民が残るだろ。あいつらが潰れるのは自業自得だけど、領民には関係ない。だから領地経営を頑張るんだ。混乱して生活の見通しが立たなくなった臣民をうちで受け入れられるようにね。去年だけでも1000万人はさらに養える成果が出せたしレオも兄貴の力添えがあればかなりの収益が出せるはずだ。今、考えてるのはそういう事だよ。」
俺がそこまで話すと叔父貴は安心した様子だった。
「グリンメルスハウゼンはの、ザイ坊が復讐を考えておるのではと心配しておったようだ。そういう事なら安心であろう。それにしても明日から領地へ戻るか。寂しくなるな。」
兄貴が落ち込むそぶりを仰々しくするのが少し可笑しかった。俺と叔父貴は思わず笑ってしまった。
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