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稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
4話:現状確認
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滴となった。

100年ほど後に帝国軍と叛乱軍が会敵した際、2倍の戦力差を跳ね返して叛乱軍が勝利している。存在を予想していなかったとはいえ、彼の同志とその子孫たちは必死に国力を高めたに違いない。

この敗戦を通じて、隠れ共和主義者や政争に敗れた貴族などが叛乱軍に合流している。

爺さまが戦死した第二次ティアマト会戦を除けば、帝国と叛乱軍の勝敗は勝ったり負けたりの繰り返しだ。集団は良くも悪くも純度が高いほうが強い。そういう意味では、叛乱軍も数的には膨張したが質的には低下したとみるべきだろう。

そしてビジネスマンとしての記憶を持つ俺にとって、叛乱軍以上に注目なのがフェザーンだ。俺がフェザーンの事を考え始めたタイミングで病室のドアが開いた。

「ザイトリッツ様、まだ起きていらっしゃいましたか。今はまだ安静な安静にしていただかないと困ります。」

ローゼが見回りに来たようだ。笑顔ではあるが、雰囲気は怒りを感じる。これは機嫌を取らないとまずい状況だろう。

「ローゼ、心配をかけてすまない。覚醒してから初めて見たのが君だったが、私が生まれる際に取り上げてくれたのの君だろう。身体がその安心感を覚えているのか、どうも甘えてしまっているようだ。」

俺が落ち込む素振りをすると

「恐れ多い事ですが、ザイトリッツ様は我が子同然に思っております。体調が万全になる前に根を詰めてはお身体にも障りましょう。ご記憶の確認も大切なことですがほどほどになさってください。」

ローゼは笑顔のままだが、怒りの雰囲気は消えていた。そう言い残すと、病室から出て行った。機嫌は取れたようだ。

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