純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 7
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り返してしまわないように。
こうなるともう、アルフ達を殺した魔王とは完全に別人ね。相手がこうも大人しく罰を受け入れてるんじゃ、激情に流されるまま責め立てる気にはなれそうもない。
だからって、赦すつもりも無いけれど。
「貴方は百合根感謝の日のお手伝い係なんでしょう? だったら、まずは百合の根を下拵えしてもらわなきゃね。あ、力は使わないで。一つ一つ、自分の手で処理していくのよ。それが終わったらアーレストさんと一緒に調理と分配ね。私とリースリンデは外へ出られないから下拵えと調理器具の洗浄しか手伝えないけど、貴方は外でも臨機応変に動いて頂戴。なんだったら」
ソレスタさんに化けて。
って、言おうとしたんだけど……真似できるのは容姿だけっぽいし、ソレスタさんの顔見知りに会ったら不審に思われちゃうかしら?
でも、子供姿で手伝ってもらっても効率は良くないわよね。
「なんだ?」
「……戻っても良いわよ」
「?」
「その格好じゃ、お手伝いとして満足に動けないでしょ。大人の姿になっても良いわよって意味」
「嫌じゃないのか?」
「個人の感情の問題より、お世話になってる人への還元のほうが重要なのよ」
「嫌ではあるんだな」
「当然でしょ」
誰が好き好んで活き活き動き回る仇敵の姿を観賞したがるものですか。
「なら、別人になろう」
「教会関係者は駄目よ。後々の辻褄合わせが大変そうだもの」
「ウェルスやアルフリードは」
「殴り飛ばすわよ。」
「ごめんなさい。」
腰折り綺麗な九十度。
やるわね。
「別に、貴方自身で良いわよ。「そうか」どうせ炊き出しのあい……あ?」
投げ遣り気分な提案に答えを被せたレゾネクトの右腕が真上に伸び。
一拍後、正面の空間を切り裂くかのように振り下ろされ。
その動作に注意を奪われた、瞬間。
「お前の前でなるな、とは言われなかったからな」
四歳くらい? の大人しい男の子が、二十代後半くらいの憂いを帯びた美女に様変わりした。
その顔は、レゾネクトを女性にしたらこうなるって感じで……
「………………………………私の本体より、胸が……大きい…………っ!」
「ソコ!? 其処が問題なんですか!?」
ギリリと歯を食い縛る私に、驚愕の声を上げるリースリンデ。
「だってこれ、どうせ鏡の力で作った虚像でしょ!? なのに、私より魅力的な身体にするなんて! なんの当てつ」
「? 実像だが」
「け………… へ?」
「元々、俺に明確な性別は無い」
「………………無い、の? 性別」
「どっちにもなれる」
「そ、う、なの?」
こくりと頷く美女版レゾネクト。思わず突き付けた人差し指がへにゃりと曲がって落ちる。
「ちなみに、性への拘(こ
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