純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 7
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…あの……アー、さん……?」
「すみません。少々取り乱してしまいました」
立て続けに訪れた衝撃的展開の何処に驚いて良いのか判らなくなったリースリンデが、帽子と手のひらの間からおずおずと顔を出し、通常仕様に戻ったアーレストさんの笑顔を見て口元を引き攣らせてる。
私もちょっと……いえ、かなり驚いたわ。
普段は穏やかで礼儀正しいアーレストさんにも、こんな荒々しい一面が有るのね。
「アーレストか。丁度良い」
「え?」
突風を浴びても髪先以外微動だにしなかった子供姿のレゾネクト(?)が、折り畳まれている長方形の少し小さめな書状を懐から取り出して広げ、アーレストさんへ向けて掲げた。
「「つい先刻、王都の時間で十六時頃。其方の教会へ急ぎの鳥を放った。受け取り次第、ソレスタ神父と一緒に中央教会へ戻りなさい」だそうだ」
「「「!!」」」
私とリースリンデ、アーレストさんが、寸分違わず一斉に息を呑んだ。静電気のようなビリリとした緊張感が全身を駆け巡る。
中央教会へ「戻れ」。
ということは、彼の言葉と書状は中央教会の権力者から預かった物。
どうして、中央教会の権力者がレゾネクト色の子供にこんな言葉を預けてるの? 先月でも先週でも昨日でもなく「つい先刻の」十六時頃と言うからには、この子が長距離を短時間で移動できる人外生物だと認識している上での伝言よね? どういう繋がり?
しかも、信徒数が少ないのならともかく、それなりの規模を誇っているであろう街の教会を空にさせる命令を下すなんて。
いったい、何事?
「……人間ではない貴方に私達への辞令を託したのは、大司教様? それとも、次期大司教様?」
良からぬ事態が起きているのではと、書状を受け取りながら慎重な姿勢で問い掛けるアーレストさんに、レゾネクト(?)は無表情で答えた。
「プリシラおねえちゃまだ」
「ぐふっ」
「きゃあ! 聖天女様、しっかり!」
「だ、大丈夫……」
咽る私を心配してくれるのは嬉しいんだけど、顔の周辺に来たら呼気で吹き飛ばしちゃうわよ、リースリンデ。
「おねえ、ちゃま?」
物凄い怪訝な顔のアーレストさんに、こくりと頷くレゾネクト(?)。
「そう呼べと言われた」
「お姉様、じゃなくて?」
「「小さな男の子が一生懸命「お姉様」って呼び掛けようとしてるのに、どうしてもちょっと舌足らずな感じになっちゃって「おねえちゃま」! これ、最っ高に可愛くない!? 可愛いわよね!? ねっ!?」で、こうなった」
それを大人しく実行してるの!? 遠く離れた本人には聞こえない筈のこの場所に来てまでも!?
「本物の悪魔を相手に何しちゃってるのよ、あの女性は……」
頭が痛いと言いたげに俯いた自
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