暁 〜小説投稿サイト〜
探し求めてエデンの檻
4-2話
[9/9]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
のストレスを受けて正常でいられるかどうかはわからない。

「……今は、やめといた方がいいかもね」

 アタシの中で、それをする事の危険性を訴える。

 機長の言葉という希望以上に一塊の集団を支えるほどのモノを、アタシ個人は持ち合わせていない。
 カリスマの一つでもなければ、都合よくはいかない可能性が高い。
 アタシ程度では異端(人じゃない)と見られて排斥されるだけだ。

 今は…とりあえず様子を見て目立たずにいるべきだろう。
 アタシも機長と同じ選択をする事になり、この旅客機に触れない事を選ぶ。
 まるで凶兆の証であるかのように、無線機を忌避《きひ》する。

「結局、まだこの地に押し込められるのね…」

 アタシはまだ、世界を見終えていない。
 まだまだ……この身は何一つ目的を果たしていない。
 “アイツ”を捜すまで―――この足は世界の果てにだって赴くのだ。

 パタン…と、もう鍵がかかる事のない扉を閉じて、二度とその機械に囲まれた箱の世界を訪れる事はなかった。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ