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探し求めてエデンの檻
4-2話
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いたけど、もう朝は越したからこれで十分だろう。
 アタシは枝の上で立ち上がって屈伸する。

「さて、と…アディオス」

 下で喚いている怪鳥達を嘲《あざけ》て、その場から跳躍する。
 跳ぶ先は数メートル先にある枝。 助走なしでもあれくらいなら届く距離である。

 下を見れば、似非駝鳥《チョコボ》達は血相を変えて追いかけてくるが、それらを置き去りにして次の枝へと跳ぶ。
 草原でならまだしも、森の中はあんたらの独壇場《ホームグラウンド》ではないのだ。
 次第にアタシの姿を見失って、あのけたたましい鳴き声も遠くなっていった。

 もう追いついて来れないだろうからここで降りてもいいのだろうけど…。
 せっかくなんで、アタシはそのままこの移動法で先へと進む事にした。

 ザア、っと葉が擦れるのを感じながら枝から枝へと軽やかに移動していく。
 見る人が見れば忍者だと思われそうな芸当である。

 足が向く先は、消去法(やむを得ず)で残った選択肢だ。

「…結局はあそこに向かうしかないかしら」

 強いて言うなら…アタシとしてはちょっと後回しにしたかった所に向かっている。
 それ以前は…昨日の事だが、アタシが求めているものがそこしか他にないからだ。

 四方は粗方《あらかた》捜し回って、結果は散々だった。
 求めていたものはゼロで、代わりに見つかるのは余計な情報ばかり。

 主な情報と言えば、あの謎の“獣《ケダモノ》達”だ。

 巨頭犬《ビッグヘッド》や牙虎《セイバートゥース》、似非駝鳥《チョコボ》、双角犀《オーグライノ》、鬣黒熊《ホースベア》、頬髭猪《マスタッシュボア》など――全てアタシの偏見と見た目による仮称――……どれもこれも尋常じゃない凶暴な生物だった。
 アタシでも世界を旅して回ってきたが、似たような生物は見たことあれど、あれほど凶暴な猛獣に遭遇した事はない。
 地上最強の生物()も、百獣の王(ライオン)も尻尾を巻いてその地位を譲ってしまいそうなほどにその危険度は尋常じゃない。

 時代がズレたかのような錯覚を覚える。
 ここは現代であるはずなのに…まるで白亜紀以降の、猛獣の黎明《れいめい》期に迷い込んだ気分だ。
 アフリカやアマゾンよりも過酷で、力が支配する猛獣達のユートピア。
 持ちつ持たれつの関係を持つ事すらできる西暦の生物とは違う…動物が力の赴くままに進化を遂げて、互いに食い合い、潰し合う事が全ての…現代という生態系に落ち着く前のような、弱肉強食がルールでの、力を持たない人間では淘汰されてしまう世界。

 どこかに人が住んでいて、この地から離れられるルートを知ってないかと期待していたが…一日かけて辺りを調べまわった結果、そんな考えは完全に否定した。
 ここは…人が住むべ
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