暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第十二幕その二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「魔物と何かの怨念があって」
「あとケンタッキーのおじさんだね」
「その三つの存在のせいでね」
 まさにというのです。
「あそこまで負けたりするのかもな」
「そうかもね、甲子園には霊的な存在があってね」
 そのせいでとです、先生は王子にお話しました。先生は霊的な存在を否定していません。科学も神と共にあると考えています。
「彼等が阪神に災いを為しているんだよ」
「迷惑だね」
「本拠地にあるのに阪神に福を与えるんじゃなくてね」
「禍をもたらしているね」
「そうなんだよね」
「魔物は高校野球の時はどっちに力を出すかわからないのに」
 甲子園には魔物がいる、だから何時何がどうなるかわからないのです。それこそ勝っている試合が急に負けに向かうこともあります。
「プロ野球だとね」
「阪神に対してだね」
「殆どの場合向かうんだよね」
 その力がです。
「相手チームに勝利を与えるんだよ」
「ううん、迷惑だよ」
 王子のお言葉にはうんざりとしたものがありました。
「あと高校野球の分の怨念もあって」
「そしてケンタッキーのおじさんもいるから」
「そういったのが全部阪神に向かうんだ」
「そして夏には地獄のロードもあるね」
「何か悪い条件ばかりあるんだね」
「それが困るんだよね」 
 阪神の抱えている問題点だというのです。
「地獄のロードも困るけれど」
「霊的な存在がね」
「一番厄介みたいだね」
「お祓いをしてもね」
 それがちょっとやそっとのお祓いでもです。
「相当なものでもね」
「祓えないんだね」
「それで相性もあってね」
「この三連戦みたいなこともあるんだ」
「やれやれだよ、まあそれでもデイリーはね」
 阪神への愛情に満ちているこの新聞はといいますと。
「いい記事書いているけれどね」
「王子デイリー取ってるんだ」
「うん、家の新聞はそれにしているんだ。八条新聞とね」
 この新聞だというのです。
「阪神についていいことばかり書いてくれているからね」
「何があってもね」
「この三連戦みたいなことがあってもね」
 もう嘆くばかりの惨敗でもです。
「だからね」
「取ってるんだね」
「そうしているよ」
「そうだね、僕も大学でよく読むよ」
「いい新聞だよね」
「阪神ファンの人達が書いているからね」
 その深い愛情で以てです。
「だから面白いんだよ」
「素直な愛情に満ちていて」
「読んでも気持ちがいいんだよ」
「だから毎朝読んでるよ、それで気分よく登校しているけれど」
「今日ばかりはだね」
「やれやれってなったよ」
 如何に陽気な王子でもです、そうなってしまっていた今朝でした。学園は王子だけでなく色々な人が阪神のことを嘆いていました。
 ですが先生はもう気持ちを切り替えて
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ