ダン梨・T2
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まって余計にややこしくなりかねん。あのラノベ毎度のことながら悲劇のヒロイン的なキャラと迷惑なだけの屑作るの好きだよな。ウチのベルくんにはそういうことさせたりさせなかったりしちゃうんだからね!
さて、差し当たっての懸念事項はあのくそ羊とその裏にある何者かなのだが、その正体にだいたいの想像がついたので俺は答え合わせに向かうことにした。オラリオの中心にあるバベルの一角、そこに俺の予想する裏の裏の存在がいる。
俺は昨日、ヘスティア様とした会話を思い出していた。
『コルヌーって言葉の意味は角なんだけど、俺ちょっと思い出してさぁ。コルヌーって言えば豊穣角じゃね?と』
『コルヌコピア……ああっ、あの!ゼウスが母の日にアマルテアに渡したアレ!?うっわ懐かしっ!』
コルヌコピア、すなわち豊穣の角。元は持ち主に望みのものを与えるという願望器的なものであるが、現在では豊穣を祝う祭事で出てくることで有名だ。しかし母の日に渡したという所帯じみたエピソードは初耳である。あのエロジジイにそんな殊勝な所があるとは驚きである。だったらもうちょっとベルをまともに育てやがれ。
『コルヌーという名前が本名か偽名かはさておき、わざわざ羊人でコルヌーなんだ。コルヌコピアとなんかゆかりのある神が彼女の陰にいると俺は読んだんですよ』
『ほうほう、なるへそ。となると、候補は渡した本人のゼウス……でもゼウスは行方不明なんだよねぇ。かといってアマルテアはそもそも地上にいないし』
『どんな人なん、アマルテアさんて?』
『ヤギの角生えた神様だよ。血は繋がってないけどゼウスは小さいころ彼女に育てられてたんだ』
その結果生まれたのがあのヤリ〇ン神だと思うと切ない。というかアマルテアって神に認定されてんのか。神話じゃ特別な存在でありあの『やぎ座』になったとも言われてるけど、神ではなかったのでは。
『うーん、コルヌコピアに思い入れのある神かぁ。確かアケロスが喧嘩で角折れちゃって大騒ぎだったときに、アマルテアが折れたところにすぽっとコルヌコピアを入れたらジャストフィットだったから、そのままアケロスが持ってた筈だけど。ああでも、そういえばやんちゃざかりだったディオニュソスが角を借りパクして中にお菓子詰めて持ち歩いてた時期もあったっけ?あとは……後に角が完治したときに誰かが押し付けられてたっけ』
『カオスですね、天界』
『まーねぇ。基本暇だから、バカ騒ぎの理由見つけようと必死なんだよ。何万年か前の話だから今も多分アケロスか押し付けられた神が持ってる筈だけど……ディオニュソスはこの街じゃ有力所だから、そこのメンバーならギルド職員はすぐ分かる筈。アケロスは確かオラリオでの覇権争いに嫌気が刺して外に出たから、そこの子っていうのはちょっと考えにくいかなぁ』
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