第三章
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それで博士も退かざるを得なくなりましたが黄金バットに今回ばかりはこう言いました。
「勝負をしやすくさせてくれたこと、礼を言う」
「・・・・・・・・・」
黄金バットは博士に顔を向けるだけで何も言いません、ですが博士はその黄金バットに無言で頷いてでした。
そうして何処かに去りました、そして太閤さんもです。
黄金バットのところに来てです、満面の笑顔で言いました。
「おみゃあさんのお陰で無事闘ってわしの力で守れたぎゃ」
「・・・・・・・・・」
黄金バットは太閤さんにも答えません、ですがその目はしかと太閤さんを見て心を伝えている様でした。
その黄金バットにです、太閤さんはさらに言いました。
「わしはこれであの世に戻るだがや、おみゃあさんはこっちの世界で頑張るぎゃ」
「・・・・・・・・・」
黄金バットは太閤さんに無言で礼儀正しく頭を下げました、すると太閤さんは大阪の人達にも笑顔をまた会うだぎゃと別れの言葉を告げて。
そのお姿を消しました、そして黄金バットもです。
何処かへと飛び去っていきました、かくして茶室は守られ残った大阪の人達はといいますと。お互いに思ってお話するのでした。
「わし等の思いを受け取って太閤さんが出て来てくれて」
「自分で茶室を守る為に博士と闘って」
「黄金バットはその太閤さんを助けて嵐を止めた」
「そやから博士も闘いやすくしてくれた黄金バットに礼を言うたんやな」
「敵同士でも」
「それでもやな」
このことをお話する大阪の人達でした、そして。
太閤さんも博士も黄金バットも去った後で言いました。
「太閤さん最高やったで」
「黄金バットもよお助けてくれた」
「博士も敵ながら立派やった」
「今回は皆を褒め称えるわ」
「そうさせてもらうわ」
こう言うのでした、そしてです。
皆で彼等の闘いと心を称賛しました、それが終わった時に黄金バットが止めていた嵐がまた起こりました。ですがその嵐は激しいものではなく闘いの後の喧騒を清めて元の平和な大阪にする様な。そんな嵐で朝になると終わり後には平和な大阪になっていました。
黄金バット第二十三話 完
2018・7・1
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