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繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
06.そうだ、刑務所に逝こう。
第19回
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 フランさんから呼び出しを受け、現在私が管理する、K猫の領地の端にある倉庫に来ている。
 月と星が、とても綺麗な夜だった。



「やぁ。漸く来てくれたね」

 倉庫に入ると同時に、聞き慣れた声。何時もは安心していた声でも、今は嫌いな声だった。

「こんばんは、首領」

 倉庫の扉を開けると、倉庫内に月光が差し込む。其処で漸く気付いた。


 倉庫の中心辺りで、誰かが捕らわれている。


「……急に呼び出したと思えば、いきなり『殺せ』ですか?」

 はっきりとは見えないが、人影は三人分。一人と二人で分けて拘束されている。一人は男性。二人の内の一人は女性で、もう一人は子供。
 此処まで来れば、フランさんが言うことなど分かっていた。



「どちらかを殺せ」



 嗚呼、面倒臭い。
 如何為て私が呼び出される必要があった。

 フランさんの指示を聞いても何も抵抗しないと言うことは、眠らされているか、耳を塞がれているか。取り敢えず、この位置からなら、誰が殺したかすら分からずに死ぬ。

 まぁ、やる事は一つだけ。



 殺せば良い。































「……………………………………………………ぁあ"あ」



 自分を殺せば良い。
 此れで犠牲は出ないし、此れ以上苦しむことも無い。


 面倒臭い事も、嫌な事も、全て、全て終わり。


 私はそれを望んでいたんだ。


「だいっ………きら、い………だ」


 最期にポツリと呟いて、私は意識を手放した。



 筈なのだが。






 待て待て待て。如何為て傷が塞がった。私は確かに、短刀で心臓を一突きしたはずなのだが。

「………何で死ねないし。そろそろ死にたいよ!」

 一人で騒いでいると、頭上から声が。


「まぁまぁ、琴葉ちゃん。落ち着いて、落ち着いて」


 琴葉、ちゃん!!? なんだそれ、初めてその呼び方を聞いたかもしれない。
 と言うか、此の声は………


「柳瀬さん!」

 私が白猫に居たときは、私の部下であり、指導者として過ごしていた人。今は葉月の補佐。つまり幹部補佐をやっている人。
 と言うか、柳瀬……?

「パパ、あの人が黒華幹部?」
「嗚呼、そうだよ」

「柳瀬君!? ………って事は」


 響也の部下の柳瀬涼太は、元私の指導者で現白猫幹部補佐の柳瀬桜と結婚してるって事か!?


「え………えぇ!?」
「あ。あと、琴葉君。柳瀬君は、折笠君の部下じゃ無くて、私の補佐だからね?」
「え、あ……はいぃい
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