機動戦士ガンダム
2157話
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宇宙と違って無重力ではない為に、MSが地上で移動するとなれば当然のように歩いて移動しなければならない。
そして歩いて移動するとなると、当然のように活動範囲は狭くなる。
それが、地球でジオン軍が連邦軍に対して苦戦している理由の1つだろう。
まぁ、地球が連邦のホームグラウンドである、というのも大きいのだろうが。
ともあれ、そんな地球でダラニのようにMSが空を飛んで移動出来るとなれば、それは大きな力となる。
もしジオン軍がダラニの事を知れば、それこそどうか売って欲しいと、そう言ってくるのは間違いなかった。……売るにしても、かなり高値での販売になるのは間違いないが。
もし売るとなれば、交渉の場でエザリアを始めとした政治班の力量が十分に発揮されるだろう。
……うん、ジオン軍の交渉役に対して、哀れみしか覚えられない。
一体、どんな代償を支払う事になるのやら。
だが、ジオン軍にとって、ダラニのようなMSの移動可能範囲を伸ばせるような機体というのは、かなり魅力的な筈だった。
これが連邦軍なら、地球がホームだけにそういうサポート機を開発するのも、難しくはないんだが。
ジオン軍の場合は、何がどうなったのかは分からないけど、ドップなんて機体を開発しているくらいだし。
「おお……あのダラニとかいうあの機体、あれがあれば、MSも空を飛べるのか」
ケリィの感嘆の声に、頷きを返す。
「そうだ。それにあのダラニは基本的に使い捨ての機体として作られているから、それこそ敵にぶつけて破壊しても全く惜しくはない」
「破壊? 破壊するのか?」
俺の言葉が信じられなかったのか、ケリィ……だけではなく、ガトーやカリウスといった面々や、それ以外の者達も唖然とした視線を俺に向けてくる。
「ああ。元々あの機体はシャドウミラーの技術とかは使われていないからな。もし残骸を敵に調べられても、全く問題はない。……それどころか、戦場まで移動してもう役に立たなくなったら、敵にぶつけて爆破してダメージを与えるといった使い方を想定されている」
「……何と贅沢な」
ガトーの口からそんな声が出るが、それがジオン軍の資源不足を如実に表していた。
もっとも、地球でも有数の資源地帯であるオデッサを占領したのを考えれば、資源的な問題はそこまで悲惨ではないと思うんだが。
それでもこれまでのジオン軍の懐事情を示すかのように、ガトーとしては使い捨て前提の機体というのが、ちょっと信じられなかったのだろう。
とはいえ、実際には使い捨てというのは多い。
特にザクが使っているヒートホークなんかは、基本的に1度戦闘で使えば、続けて次の戦闘でも使う……といった真似は、ちょっと出来ない。
まぁ、ヒートホークとダラニという機体では、当然のように
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