第一章
第5話 町長の提案
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俺のようなわけのわからん転入者に対し、ずいぶんと協力的な町長だと思う。ありがたいことだ。
「そうだな……。では君の国の技術をうちの町に伝えてもらって、それに対して町が対価を払うというかたちにするのはどうだろうか?
私は町長だから、町のためになるものが手に入るのであれば、町のお金を使って対価を払うことはごく当たり前のことだ。君を町の産業の顧問ということにできれば、町から給料を出し続けることができるし、宿舎を提供することも可能だ。
何でも構わないよ。例えば君の服はかなり特殊な布と製法を使っているように見えるから、その作り方をこの町に伝えてもらう、などでもいい」
やはりそう来るか、と思った。
いずれ何かしらの技術供与を依頼されるであろうことは、鈍い俺にもある程度予想はできていた。
そしてきっと、俺はその依頼を受けることができないだろう、ということも……。
「どうだね? 君は何ができるんだ?」
その町長の問いかけは、鋭く俺の体に突き刺さったような気がした。
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