第三章
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「昼寝をしておった」
「夜寝てそれでだよな」
「昼寝もしておるぞ」
「一日の半分は寝てるよな」
「それがどうかしたのか」
「御成もシブヤもナリタも朝から働いているんだぞ」
大天空寺の仕事に励んでいるのだ。
「ジャバルだってな」
「ふむ、わしを助けておるか」
「というか住職の手前は何してるんだよ」
「わしは僧侶の資格はこの前貰ったがな」
ようやくそれを手に入れたというのだ。
「講習を受けて試験を受けて疲れた」
「通信教育だったな」
「それで疲れた それでじゃ」
だからだというのだ。
「わしは今こうしてじゃ」
「昼寝してるのかよ」
「そういうことじゃ」
「おっさんが資格得たの随分前でそこからずっと寝てるよな」
ユルセンの突っ込みは容赦がなかった、それでさらに言うのだった。
「毎日飯食って寝てるだけじゃねえか」
「それが駄目か」
「ったくよ、どれだけ自堕落なんだよ」
「わしは自堕落か」
「食って寝てるだけで何処がしっかりしてるんだよ」
「元の世界に戻っても今はやることがないしな」
「そりゃ迷惑かけまくりだから厄介払いされてるんだよ」
そちらの世界ではそうなっていると言うユルセンだった。
「そのうちこっちの世界でも働かないってことでそうなるぞ」
「そうなるか」
「アカリ辺りに怒られるぞ」
ユルセンは持ち前の毒舌を浴びせていた、だがそれでも仙人はまた寝ようとしたがそこでだった。
ふとだ、気配を察して再び起き上がって言った。
「何か感じないか」
「何だ?タケルが帰ってきたか?」
「いや、違う」
違う気配だとだ、ユルセンにその顔を真剣なものにさせて答えた。
「アカリでもないぞ」
「御成達でもないんだな」
「また別の気配だ」
「へえ、じゃあ何だろうな」
「わからん、中庭の方からするぞ」
気配はそこからだというのだ。
「怪しい気配だ、何だこれは」
「何建て思うならな」
「うむ、ではだな」
「その気配を探りに行かないとな」
「やれやれ、折角昼寝を続けようと思ったが」
「おっさん飯食って一時から三時まで寝てたんだぞ」
「あと二時間は寝たいが」
「夜八時間寝てさらに三時間かよ」
「駄目か」
「半日寝てるとか寝過ぎだろ」
「アインシュタインはそこまで寝てたぞ」
「おっさんはあんなに凄い科学者じゃねえだろ」
あくまで言うユルセンだった、しかしユルセンは仙人が嫌々でも布団から出てそうして中庭に出るのには付き合った。
そうして二人が中庭に出ると。
その真ん中に土管があった、ユルセンはその土管を見て思わず言った。
「何だよ、このゲームに出て来るみたいな土管は」
「ゲームか」
「ああ、ここからキャラが出て来るだろ」
そうした土管だというのだ。
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