第四十六話 受験が終わってその二
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「ちょっとお聞きしたいんですが」
「何よ」
「先輩図書館に行かれるんですよね」
「ちょっと新聞を読みにね」
他には雑誌も詠ませてもらおうかと思っています。
「来たけれど」
「僕もです、ちょっと新聞を読みに」
「実家よね阿波野君って。読んでこなかったの」
「忘れまして」
「それでなの」
「はい、チェックしておこうと」
「それで図書館に行くのね」
その辺りの事情がここでわかりました。
「私と大体一緒ね」
「そうですね。ところで先輩明日推薦入試よね」
「ええ、緊張してるわ」
二人で図書館の校舎に入りました、天理高校の図書館は校舎一つの二階全体がそうなっていてかなりの広さと本の数があります。
その図書館に行く階段を上がりつつです、阿波野君に言いました。
「もう気が気でないっていうか」
「こうした時って緊張しますよね」
「どうしてもね、緊張しても仕方ないけれど」
自分でもこのことはわかってはいます、けれどです。
その緊張の気持ちを抑えられないでそうしてまた阿波野君に言いました。
「正直疲れるわ」
「やたらと緊張してて」
「そう、早く受験が終わって欲しいわ」
かなり切実な思いです。
「合格発表まで気が気でないわ」
「じゃあ今日僕お願いしてきますね」
「ひょっとして私の合格を?」
「はい、明日の推薦の」
まさにそれをというのです。
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