第四十六話 受験が終わってその一
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第四十六話 受験が終わって
いよいよ推薦入試前日になりました、当然緊張していたのですが私がお昼休みにお昼御飯の後で図書館に二人の友達と一緒に行こうとしますと。
急にです、その二人が笑って私にこう言ってきました。
「じゃあね」
「私達はちょっと用事が出来たから」
「頑張りなさいよ」
「折角のチャンスなんだから」
「何よ」
私は二人に怪訝な顔で返しました。
「また急に」
「いいからいいから」
「またね」
何か妙に笑ってどっかに行ってです、私は一人になりました。丁度図書館の校舎のすぐ近く、給食の容器をなおすところに来たところでした。
そこで目の前から阿波野君が来て私に行ってきました。
「先輩こんにちわ」
「今日も会ったし」
思わずこう言ってしまいました。
「何でまた、けれどこれでわかったわ」
「わかったっていいますと」
「友達がどっか行ったことよ」
その理由が今はっきりとわかりました。
「余計な吉開よ」
「あれっ、余計ですか」
「そうじゃなくて何なのよ」
「いやあ、気を使ってくれて申し訳ないですね」
対する阿波野君はいつも通りにこにことしています。
「僕も罪な男ですね」
「ええ、悪いんねん積んでるわね」
「そうですか?」
「いい加減で適当だから」
ついでに言うと能天気ですがそれは悪いんねんじゃないと思って言いませんでした。
「ちゃんとほこりを払っていくのよ」
「気をつけてます、ただ」
「ただ。何よ」
「気を使ってもらいましたし」
二人の娘達にです。
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