第六十五話
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第六十五話 それで終わり
カーミラは勘定を払い終わってだ、そのうえで二人の女子大生達に話した。
「ではこれでね」
「お別れですか」
「これで」
「ええ、また機会があれば会いましょう」
こう言うのだった。
「その時にね」
「お食事頂いて申し訳ないです」
「はじめてお会いしたのに」
「気にしなくていいわ、生きていれば」
その時はというのだ。
「そうしたこともあるわ、では機会があればね」
「その時にですね」
「私達とまた」
「楽しみましょう」
二人にこう告げてだった、カーミラは二人の美形の女子大生達と別れた。そうしてそのまま神戸の中華街の中を歩いていたが。
ここでだ、今は姿を消している使い魔達が彼女に心の中に語り掛けて尋ねてきた。
「あの、何故でしょうか」
「あの二人とあそこで終わったのは」
「床まで行かなかったのは」
「どうしてでしょうか」
「それはあの娘達がそうした趣味はないからよ」
だからだとだ、カーミラは心の中で答えた。
「だからよ」
「ただ食事を共にしただけですか」
「そこで止まられたのですね」
「趣味の合う相手でないと」
カーミラはこうも言った。
「楽しめないものだから」
「床の中においては」
「だからですか」
「そう、そうした趣味の相手なら」
それならばというのだ。
「私もよ」
「是非ですね」
「床まで行きますね」
「そうされますか」
「そうよ、それにもう神戸で相手は見付けているし」
そうした相手はというのだ。
「これからそこに行くこともいいわ」
「では今から」
「そうされますか」
「ええ、二人との楽しみの前に」
カーミラは妖しく笑った、そのうえで言葉を出した。
「床を楽しむわ」
「わかりました」
使い魔達も答えた、そしてだった。
今は中華街を見て回ってそのうえで楽しんだ、そうしてその床の中の喜びにも向かおうと考えるのだった。
第六十五話 完
2018・6・27
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