暁 〜小説投稿サイト〜
彼願白書
逆さ磔の悪魔
ルーラー・オン・アズール
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当にどこから!?」

「私には、まだわからないわね。」

吹雪の問いに、加賀はなんでもないように答える。

「ただ、イージスとの戦術リンクを繋いでいた貴女なら、先にその痕跡を見つけ出せるかもしれないわね。」

「私がですか?」

また一気、急降下して抜けた一機を、吹雪は撃ち抜いて吹き飛ばす。

「レーダーのノイズ、一番最初に検出したのはどこかしら?」

加賀はずっと変わらず、空を見上げたまま。
実際に見えている視界はどうなっているのか、吹雪にはイメージすら出来ない。
熊野に先んじて言われたことは「覗き込んだ万華鏡の断片のようにバラバラになった視界の全てに映る景色を見て、その全てをリアルタイムで把握して管制するようなもの」と言われたが、何百という航空機の全てをそうやって把握しているとしたら、それは既に悪魔の所業すら超えた神業だろう。
それだけのことをしているだけあってか、普段なら鶴姉妹二人を相手にしてても平素な彼女の頬を伝って、脂汗が顎から落ちる。
どれだけの負担が彼女にかかっているか、想像を絶する。
こんな離れ業を、あの時もしていたのだろうか。

そう長くは出来ないだろう無茶だ。
叢雲、早くして!と、そう願わざるを得ない。
今回もやはり、決着の一手は、叢雲に託されているのだから。
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