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勇者のメイド
結婚
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が「自分も『戸村』になるから」と僕の呼び方を変えた。

主任の送別会は華々しく行われた。

「いつでも戻ってきて良いんだからな、いつ離婚したとしても会社は受け入れるからな!」よくそんな話を僕の前でするもんだ。

今日で主任の出勤日は最後だけど結婚式は週末だ。

つまり主任は何日かは独身生活を満喫できるのだ。

やはりというか主任は散々酒を飲まされたが全く酔わず僕は少し飲んだだけで泥酔していた。

気分が悪くなった僕は、外の空気を吸うために表に出た。

主任は外に出た僕の保護者のように僕と一緒に送別会が行われている居酒屋がある雑居ビルの階段を僕を抱えるようにして肩を組み降りて外に出ようとしていた。

僕はフラついて階段を踏み外して転げ落ちた。

僕を支えるように肩を組み一緒に歩いていた主任は僕と一緒に階段から転げ落ちた・・・はずだが全く痛みはない。

階段から落ちる瞬間、僕はきつく目を閉じたので何で階段から落ちて痛くないのかはわからなかった。

目を開けた時、僕は中世の王城の玉座の間のような場所にいた。

玉座に座る王は言った。

「よくぞ参った!異世界の勇者よ!」
 




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