暁 〜小説投稿サイト〜
勇者のメイド
結婚
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僕はベッドに横になった後の記憶がない。

朝目を醒ます。

頭が重く痛い。

二日酔いだ。

それとは別に首回りがこっている。

枕が低すぎたのか。

僕は何を枕にしていたのだろう?

僕は暗闇の中、ペタペタと自分が枕にしていた物を触った。

誰かが枕元の灯りをつけた。

「おはよう」隣で主任が言う。

僕がペタペタ触っていたのは主任の腕だったのだ。

つまり僕は主任の腕枕で寝ていたのだ。

「ごめんなさいね。

ビジネスホテルの枕が合わないのかうなされていたから・・・試しに腕枕してみたら穏やかな顔になったから、しばらくそのままにするつもりだったんだけど私も朝までグッスリ寝ちゃったみたいね。

安心してね、やましい事は何にもなかったから」

それは男のセリフだろう。

どうして主任は僕が貞操を気にしてると思ったんだろうか?

いや童貞だけど・・・だけど別に貞操を大事にして23歳まで童貞だった訳じゃない。

因みに主任は二つ歳上の25歳だ。

そんな話は一切関係なく結果的に童貞・・・と言うだけの話だ。

「いや主任の事、信じてますから」アホか、男女逆のセリフだろう。

この時、有耶無耶になりそうだった二人の関係で「責任を取らなきゃいけない」と主任から交際を申し込んできて僕と主任の交際がスタートした。

主任のリクエストは「いつも弁当は自分で作っているの?

一度戸村君の料理を私に食べさせてもらえない?」というものだった。

それからデートの度の弁当作りは僕の役割りになった。

「趣味は料理、掃除、洗濯・・・家事全般か。

男にしておくには惜しいな」友人は言ったが、本当に失礼な話だ。

別に僕に対して失礼な訳ではない。

「家事が女の仕事」という考え方が女性に対して失礼なのだ。

 主任は「会社では『主任』と呼ぶのはしょうがないけど二人っきりの時は名前で『勇気』って呼んで」と言った。

 主任はスレンダーな体系だ。

 あまりグラマーな体系ではない・・・というか、天に二物も三物も与えられた主任の唯一の欠点は「胸が小さい」という事だ。

 いや、胸が小さい女性が好きな僕には胸が小さいのは欠点ではないのだけど。

 僕は軽くみられているのだろうか?

 いや軽く見られているというより「部下と付き合っている」という主任の言葉が信じられていない・・・男避けだと思われているのだろう。

 僕の前で堂々と主任を
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