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緑の楽園
第一章
第2話 金髪の少年
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てさ。
 生まれて初めて見たけどアレ霊獣様でしょ? オレのズボンを引っ張るんで、何かな? と思って、行ってみたら兄ちゃんが倒れてたんだ」

 その少年の説明で、俺は意識がなくなったあとに何があったのかを理解した。
 野犬はクロが全匹追い払ったのだ。
 そして俺が例によって気絶したままだったので、助けを呼びに行ってくれた――そういうことらしい。

 しかし俺は身長175センチ、体重も70キロ近い。
 それをおぶって街まで運ぶ?
 どれくらい距離があったのかは知らないが、とんでもない体力だ。

「そうか……なら命の恩人だな。ありがとう」
「お礼にボクサーパンツ貰っておくよ。へへへ」
「お前は変態か……」
「だってこれ凄くない? ね? お医者さん」
「確かに。私も初めて見るわ。考えられないくらい薄くて絹のような光沢もあるし、それにかなり伸び縮みもするのね。不思議な布だわ」

 結局ボクサーパンツは奪われた。
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