機動戦士ガンダム
2155話
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たのだから。
『勿論、ギレン・ザビ本人という訳ではありません。その手の者となります』
「だろうな」
まさか、この交渉でギレン・ザビ本人が出てくるとは、俺も思っていない。
いや、寧ろそんな真似をされれば意表を突かれた……と、そう言ってもいいだろう。
……まぁ、それはそれで面白そうな気がしないでもないが。
「取りあえず、グラナダを貸し出す為とか諸々の交渉については任せる。エザリア達とも連絡は取り合ってるんだろ?」
『ええ。その辺りの条件については、しっかりと』
ルルーの自信満々の表情。
そう言えばルルーもダイクン派という事でジオン軍の上層部――端的に言ってザビ家派――から色々と嫌がらせは受けていたという話を聞いている。
そうである以上、今回はその時の仕返しをするには十分な時だと、そう認識してもおかしくはない。
「一応言っておくけど、くれぐれもやりすぎるなよ。向こうをやり込めるのはいいけど、それが原因で結局戦争沙汰なんて事になったら、ちょっと洒落にならないからな」
戦力的に戦争しても問題はないが、出来れば最初に立てた予定通りに租借地的な感じで貸し出す事にしたい。
『分かっています』
短く告げるルルーの言葉を、取りあえず信用しておくか。
それに政治の事は政治班に……この場合はエザリア達に任せておくに限る。
俺が迂闊に手を出すような真似をすれば、それこそ妙な騒動になりかねないし。
「そうか。じゃあ、俺からはこれ以上言う事はない。頑張って交渉してくれ。ルルーなら、ジオン軍のやり方に関しても大体理解出来てるだろうし」
元ジオン軍所属なだけに、当然のようにその辺りの事情は詳しい筈だ。
……まぁ、裏のやり取りとかはそこまで得意でもなさそうだが……幸い、ジェーンという元キシリア機関の味方もいるし、ある程度はどうにかなるだろう。
そんな風に考えつつ、その後もルルーと一言二言言葉を交わし、通信を切る。
さて、そうなると俺がやるのは……
「アクセル代表! その土を掘り返すのにメギロートを使った馬鹿が!」
俺が何をするのかを考えるよりも前に、向こうから騒動がやって来たらしい。
必死の形相で俺を呼んでいる奴の近くまで移動すると、その男から少し離れた場所では男の言葉通りにメギロートが土を掘り返している。……ただし、深すぎて、もしくは畝が高すぎて、とてもではないが農業に使うのは無理だろう。
「あー……うん、分かった。ちょっと待ってろ」
メギロートに一旦止まるように指示を出し、改めて荒らされた畑の方を見る。
もっとも、まだ特に種まきの類もしていない状況だったのを思えば、土を元に戻せば問題なく今まで通りに使える筈だった。
とはいえ、どうやって元に戻
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