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彼願白書
逆さ磔の悪魔
アンクル・サム、アンサーミー
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たったひとつ、それだけが私に残ったモノだとしたならば。
私はおそらく、それだけでも生きていける。
それ以上、何を必要とする。
彼にねだるのは、もうやめよう。
彼を愛することと、彼に愛されることは、別のモノだと、ようやく割り切れたから。
やっと、その地点に近付けたと思う。
つまるところ、自分は欲張りなのだ。
愛する以上に愛されたかった。
その願望を、捨てきれなかった。
今なら、そんな願望を捨てられる気がする。
捨てるまでは出来なくても、そういうものだと、割り切れると思う。

「言っておくけど、私はアンタに好き放題なんかされてないわよ。」

「君は、そう言うだろうな。私のこれは、つまるところは自分自身の納得のためだ。あの老人と、米国の分析は正しいよ。」

やはり、あの国のスタッフは隅から隅まで優秀だ。

彼はそう、呟いた。
絡めた腕は、そのまま。
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