機動戦士ガンダム
2153話
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グラナダの占領そのものは、そこまで時間は掛からずに終わった。
グラナダ市長……という表現でいいのかどうかは分からないが、ともあれその人物がシーマの言葉に素直に従ったというのが大きい。
もっとも、グラナダの市長にしてみれば、ジオン公国に続いてルナ・ジオンという勢力にグラナダを占領されてしまったのだから、当然それは面白い筈はないだろう。
それでも、向こうは自分の立場をしっかりと理解している為、寧ろシーマ達を解放者という扱いにしているかのような態度で接したらしい。
普通に考えれば、その市長がやってるのはとても褒められた事ではないのだが……グラナダという都市を預かっている身として考えれば、それは妥当な選択だろう。
ちなみに最善の選択は、積極的にルナ・ジオンに協力する事だ。
そうなれば、クレイドル産の食料や資源、技術といったものが、グラナダに優先的に配られる事になっただろう。
もっとも、積極的にルナ・ジオンに協力するとなると、グラナダの市民がどう思うのかといった問題もあるので、そう簡単に選ぶ事は出来ないのだろう。
ベストではなくベターな選択肢を選んだ……といったところか。
ともあれ、グラナダの市長が大人しくルナ・ジオンに降伏したのだから、グラナダという都市もそこまで被害が出るようなことはないままに、ルナ・ジオンの占拠を受け入れた形となった。
とはいえ、やはり幾らかは騒動が起きたらしいのだが。
それでも結局幾らかはといった程度だったので、基本的には問題なかったと考えてもいいだろう。
そんな訳で、グラナダの制圧も無事に終了し……
「これで、月を完全に支配した訳だ」
俺の言葉に、その場にいた皆がそれぞれの表情を浮かべて頷く。
シャドウミラーの幹部陣は、それくらいは当然だといった表情を浮かべている者が殆どだし、ルナ・ジオンの人間の中には信じられないといった表情を浮かべている者もいる。
まぁ、この世界に来てから2ヶ月も経ってないのに新国家の建設をしたんだ。
普通であれば、そう簡単に納得出来る事ではない。
「ともあれ……セイラ。これからどうする? ルナ・ジオンの指導者は、あくまでもお前だ。俺達はあくまでも後ろ盾とか助っ人と呼ぶべき存在である以上、これからルナ・ジオンをどう動かしていくのかを決めるのは、あくまでもお前だ。もしくは、お前達か」
そう告げ、セイラの周辺にいる人々……ラル、アンリ、ダグラス、シーマ、ガイア……それ以外にも、様々な者達に視線を向ける。
そんな俺の視線に、最初に口を開いたのはセイラ。
俺が口にした通り、自分がこのルナ・ジオンという国の女王であるという自覚を持っていたのだろう。
「まず、最初にやるべきは……ジオンと連邦軍との接触かしら」
「姫様、ジオンとも接
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