第四十五話 二学期になってその三十一
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「ですから」
「もう考えてもなの」
「いいんじゃないですじゃ?」
「そりゃもう結婚出来るけれど」
実感は全然ありません、結婚出来る年齢になっても。特に今は受験のことで頭が一杯ですし。
「それでもね」
「結婚については」
「まだずっと先でしょ」
「そんな感じですか、先輩は」
「そうなの、彼氏とかも」
結婚の前の段階でもです。
「あまりね」
「実感とかないですか」
「それよりも今は受験よ」
ここに話がどうしてもいきます、今の私は。それでこう言ってから後輩の娘達にあらためて言いました。
「合格しないといけないから」
「先輩の成績なら大丈夫じゃ」
「模試の査定でもAですよね」
「それで推薦ですから」
「もう絶対大丈夫なんじゃ」
「その油断が本当にいけないから」
ここでもこう言いました。
「だからね」
「真面目に勉強ですか」
「最後の最後まで」
「そう、勉強して」
そしてです。
「天理大学行くわ」
「それで大学でもですね」
「おみちのことを勉強するんですね」
「そのつもりよ」
このことも決めています、お家が教会だからというのがとにかく私にとって大きなことです。
「それで大学を出たら」
「教会ですか」
「教会継がれますか」
「それからもお仕込みをしないといけないから」
それで、です。
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